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本妙寺坂から、アースダイビングへ

Blog , JEDI

「アースダイビング@下北沢」が終了して間もないが、MADCONNECTION の iGa さんによって、新しい企画「アースダイビング@江戸東京地下水脈」が予告されている。

今回、企画段階からブログ上で公開し、多くの方々の目に触れることによって新しい情報を得ることを目的としている。実際の行動は来年になるが、今から楽しみである。
12月16,17,18日と、アースダイビングには欠かせない地図のバザールも行われるようで、これ又、大いに盛り上がりそうである。

ところで、中沢新一の「アースダイバー」から、突然、「アースダイビング」なんてことが始まったわけではない。それなりの経緯があって発展、展開してきたものなのだ。アーカイブに日を当てることも必要かと思い、今回、メモっておこうと考えた。


最初に masa さんの「Kai-Wai 散策」があった。それは m-louis の「谷中M類栖」によって「標本系ブログ」の標本として紹介されたようなブログなのだ。お住まいの近くらしき本郷、湯島、池之端、谷中、根津、千駄木界隈を散策しながら、美しい写真と、おだやかな語り口で、その場所が魅力的に語られていくのだ。

そんな「Kai-Wai 散策」のエントリー「本妙寺坂」に、とても気になる言葉を発見したのだ。

.........そして、この地点で振り返ってみると、なんとなく気を惹くものがあります。この写真を見ている時点でも、それが何なのか分かりませんが、とにかく、気になるんですね。この坂のある風景が…。風景としての優れた骨格がある、とでも言ったらよいのでしょうか…。

私は、そこ、その場所を見てみたくなったのだ。

 ● Kai-Wai 散策: 本妙寺坂

そして行ってみた。自分なりにその場所を考え理解したのだ。
それを6月22日付け「aki's「Kai-Wai 徘徊」本妙寺坂」としてエントリーした。

 ● aki's STOCKTAKING: aki's「Kai-Wai 徘徊」本妙寺坂

そんなこんな、その一ヶ月後には masa さんのご案内で Tam、Tuk さんと一緒に、根津・谷中界隈散策が実現した。

 ● aki's STOCKTAKING: NEDU/YANAKA zone

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本妙寺坂から始まった風景についての考察は、まだまだ不十分なものだと思っていたが、偶然、「東京の公園と原地形」を発見した。東京の原地形の独自性、谷戸、谷津によって優れた景観が形成されていることを知ったのだ。(050823)

 ● aki's STOCKTAKING: 東京の公園と原地形

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そして中沢新一の「アースダイバー」となる。「東京の公園と原地形」によって、東京の原地形を江戸時代までさかのぼって理解しるようになれたものが、今度は数千年前の縄文期にまでさかのぼることができるようになったのだ。いままで、谷戸、谷津として理解していたものが、岬、入り江、陸、海ということになったのだ。この意識の差はすこぶる大きい、いままで見えなかった世界が見えてくるようになったのだ。「本妙寺坂」での考察はこの二冊の書籍によって、大いにはばたくことになったのである。(050929)

 ● aki's STOCKTAKING: アースダイバー


まずは、六本木から東京タワー、芝公園へ、そして、代々木八幡、上原、下北沢へと拡がっていくのだ。

 ● aki's STOCKTAKING: (仮称)アースダイビング大会
 ● aki's STOCKTAKING: アースダイビング@下北沢

「アースダイビング@下北沢」に masa さんが持ち込まれた新しいお道具が大きな話題だ。携帯GPS、そして「カシミール3D」によるアースダイブマップだ。ますます面白くなってきた。
ブログでつながる世界が大きく展開していく、この先にどんな世界がありうるのか........。

MyPlaceの Tam こと玉井さんが、「Kai-Wai 徘徊」のエントリー「アースダイブ地図 (谷根千用)」のコメント欄に書いておられる。私もそうあって欲しいと思っている。

............それ自体も素敵なことですが、しかも、こういうふうにして世界が広がっていくっていうこと、そしてそれが世界を変えていく力になるかもしれないという、すてきな可能性についてです。
投稿者 玉井一匡 : 2005年12月02日 14:05


追記 051214

玉井さんの発言「……こういうふうにして世界が広がっていくっていうこと、そしてそれが世界を変えていく力になるかもしれない……」が、もうすでに動き出しているという予感がする。

このエントリーに、龍谷大学社会学部・助教授の脇田健一(わきた・けんいち)さんの、Blog版「環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」からもトラックバックしていただいた。
そのブログの主題は「自然環境の保全、歴史的環境の保全、景観の保全、まちづくり、・・・「わたし」一人の範囲にはおさまらない「わたしたち」の問題を、どのように考え、どのような関係や仕組みをつくり、どのように支え合いながら、解決していけばよいのだろう・・・。 一緒に考えてみようよ。」とある。

いろいろな視点、観点、その立場から現代の問題が浮き彫りになっていくように考えている。

 ● 「2つの『森』の思想(その5)『続・どんぐり村』」
 ● 「2つの『森』の思想(その4)『続・どんぐり村』」
 ● 「2つの『森』の思想(その3)『土地の60年』」
 ● 「2つの『森』の思想(その2)」
 ● 「2つの『森』の思想(その1)」


追記 080120

上記からもう二年もたったしまったが、我々のアースダイビングは大いに進展している。このエントリー以降の動きをここにメモしておこう。

 ● aki's STOCKTAKING: 第三回アースダイビング
 ● aki's STOCKTAKING: アースダイビング@江戸東京地下水脈

 ● aki's STOCKTAKING: アースダイニング@傳八

 ● aki's STOCKTAKING: Take The "A" Tram
 ● aki's STOCKTAKING: 勤労感謝の日のアースダイビング
 ● aki's STOCKTAKING: 第四回アースダイビング・吉松レポート

 ● aki's STOCKTAKING: 第五回アースダイビング・善福寺川+阿佐ケ谷住宅

そして、2008年初頭から新たな動きが始ったのだ。
一冊の書籍をめぐって、玉井さんの発言「……こういうふうにして世界が広がっていくっていうこと、そしてそれが世界を変えていく力になるかもしれない……」が現実のものとなってきたのである。

 ● aki's STOCKTAKING: 川の地図辞典
 ● aki's STOCKTAKING: 「川の地図辞典」出版記念ウォークと懇親会

春先、3月16日........楽しみなことである。


Posted by 秋山東一 @ December 6, 2005 04:51 AM
Comments

秋山さん、こんばんは。拙Blogをご紹介いただき、ありがとうございます。玉井さんがお書きになった「……こういうふうにして世界が広がっていくっていうこと、そしてそれが世界を変えていく力になるかもしれない……」というコメント、私も同感です。建築家の皆さんから、いろいろ刺激を受けています。

Posted by: わきた・けんいち @ December 17, 2005 01:09 AM

昨日六本木のMタワーで「杉本博司・展」を見たついでに久しぶりに青山ブックセンターに立ち寄り「東京の公園と原地形」があったので購入、既に二刷りとなってました。この手の本としてはめずらしい売れ行きですね。

Posted by: iGa @ December 9, 2005 10:44 AM