080113

川の地図辞典

BOOKS , JEDI , Map

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川の地図辞典 江戸・東京/23区編
[フィールド・スタディ文庫 Collegio Field Studies 1]

著者: 菅原 健二

ISBN: 978-4-902695-04-5
出版: 之 潮 (コレジオ) Collegio

定価: 3,990-円(税込)

2008年年頭、周辺ブログ界から新しい胎動が聞こえてきた。

正月二日の「Kai-Wai 散策」の記事「白山下の古物屋」のコメント欄に、関西ブログ界の雄、 社会学者 wakkyken 氏の恒例のコメント書込みが開始されたのであった。正月のお屠蘇気分も手伝っての「書き初め」はエンジン全開、本書「川の地図辞典」の紹介から始ったのであった。
受けて立つ Kai-Wai の巨匠 masa 氏もすでに承知、大いに盛り上がってきたのであった。そして、突然「川好き」なる人物の登場........本書の出版人・芳賀啓氏登場........やぁ、こりゃ大変だ。

そして、本書を入手した masa さんによって「Kai-Wai 散策」に1月3日付けで「川の地図辞典」の記事がエントリーされたのであった。丁寧に本書の概要を書かれている。

 ● Kai-Wai 散策: 川の地図辞典

その後、本書を巡って大いなる盛り上がり、コメント数も100を超え、再び「川好きotoko」「川好きonna」なる出版人登場.....。やぁ、ベストセラー間違いなしの人気なのである。

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というわけで、11日午後、私めもジュンク堂新宿店に出向き、入手したのであった。

本書は四六判(128mm×188mm)の464頁、上着のポケットに入るぎりぎりの大きさか。

東京23区の現在の地図に川の位置をプロットしたものを見開き頁に、同じ場所の明治初期の地図を隣合わせの見開き頁に並べた地図帳。それと、川ごとの簡潔な解説が書かれた川の辞典を合体させた。だから「川の地図辞典」という書名なのだ

昔、本書が使っている明治初期の1/20,000の地図を拡大し、現在の!/10,000の地図に重ねて、現在の地形の中に多くの過去の地形を発見するのに面白がっていたが、それが簡単に一冊の地図帳 (区分地図帳) で可能になったのだ。

本書の前書き「編集にあたって」も、この地図辞典の独自性を大いに語っている。

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6 地図は机上および野外における基本用具であり、地図利用の王道は、目的に応じ自ら色をぬり、発見した事項を書きこむ点にある。本書においては利用者にとって最良の地図は白地図であるとの観点から、基本情報をシンプルに示すにとどめた。本書が利用日的に沿った、唯一でカラフルそして実用的な「ノート・ブック」に生まれ変わることを願ってやまない。
......................
11 本書は、(フィールド・スタディ文庫 Collegio Field Studies) の第1冊目である。その場所(フィールド)に足を運び身をおき、五官を開いてはじめて気づき、学びえる事柄がある。場所が新しい認識の地平をもたらしてくれることがある。それを誘う試みが江湖に受け入れられ、類版を広げることができればこれに優る幸いはない。
......................
2007年10月 株式会社 之 潮

本書のオビに「アース・ダイビング必携」とあるように、評判通り、こんなのが欲しかったというものであった。今まで、アース・ダイビング毎に iGa さん、masa さんに資料をお作りいただいていたが、これは汎用の資料、あるいは道具というべきものであろう。

それも、志の高い.......思考の為の道具なのである。

 ● aki's STOCKTAKING: 川の地図辞典 /2


追記 080119

周辺ブログ界は本書をめぐって大いに盛り上がっているのだ
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本書「川の地図辞典」を最初に話題にした wakkyken さんのエントリー。
 ● Blog版「環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」 - 『川の地図辞典』(菅原健二/著)
 ● Blog版「環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」 - 『川の地図辞典』で金魚池を探索する
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「運河好きotoko」さんも、早速紹介。
 ● Across the Street Sounds: 川の地図辞典
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玉井さんは最初のエントリーから消えた記事を新エントリーとした。
 ● MyPlace: 川の地図辞典 江戸・東京/23区編
 ● MyPlace: 「20km歩き」と「川の地図辞典」
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「東京クリップ」のじんた堂さんは、早速実践されて、三田用水をレポート。
 ● 東京クリップ: フィールドワーク:尾根を行く川
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この「川の地図辞典」を道具として拡張する試みも始った。
 ● Kai-Wai 散策: 川の地図辞典
 ● Kai-Wai 散策: 『川の地図辞典』の私的チューニング
 ● Kai-Wai 散策: 『川の地図辞典』の私的チューニング (2)
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関西からも熱いお言葉が.......。
 ● MY Favorite Things - 川の地図辞典
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忌中から復活の iGa さん、真打登場である。
 ● MADCONNECTION: 川の地図辞典-1
 ● MADCONNECTION: 川の地図辞典-2 消えた梅田堀
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北海道からも............。
 ● 愛のいたみ lll 北国の黒猫:『川の地図辞典』
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遅ればせながら............。
 ● af_blog: 「川の地図辞典」---菅原健二


Posted by 秋山東一 @ January 13, 2008 12:06 AM
Comments

川好きonna さん、どうもです。

「川の地図辞典」出版記念会ウオーク・懇親会の企画、ありがとうございます。3月16日、もちろん、万難を排して参加させていただきます。
隊長.....なんぞと持ち上げられておりますが、ただただ、年上なだけでございます。私の上には長老....までおられます。
その日、川好きonna・川好きotoko さんにお会い出来るのを楽しみにいたしております。

その日は、大いに盛り上がるでありましょう。私も懇親会を...ではなくてウォークを目指して、隊長...ではなくて体調を整えて...まいります。

Posted by: 秋山東一 @ January 19, 2008 09:06 AM

秋山隊長のブログも盛り上がっていますこと。
川好きotokoこと、発行人より「決ーめタッ」と「川の地図辞典」出版記念会ウオークと懇親会のお知らせです。ご相談もせずに決定しましたが、すでに「Kai-Wai散策」では「谷田川跡」は歩かれ最新技術による地図も作られて…。
......

〈出版記念ウォークと懇親会〉
谷田川(やたがわ)跡をあるく
コース:JR駒込駅→染井墓地(ちょっと早い花見)→とげぬき地蔵→JR巣鴨駅
●日時:3月16日(日曜日)雨天決行
 集合:午後1時30分/JR駒込駅南口バスターミナル前/資料代500円/午後4時終了予定
●終了後、出版記念懇親会(会費5000円)
●案内人:菅原健二 ●申込は之潮042-328-1503迄

お申し込みは info@collegio.jp がいいと存じます。

大変な集いになりそうな予感が…。高めの費用設定になりましてすみませんが、なんらかの形でお返しもできる会になるように考えます。 ご参加お待ちしています。

Posted by: 川好きonna @ January 18, 2008 11:58 PM

iGa さん、どうもです。
お待ちしておりましたです。もう、どんなに長くても、何回連載しても.....結構でございますよ。
やぁ、実に面白いことになりましたですね。

Posted by: 秋山東一 @ January 15, 2008 05:01 PM

いやーどうも、長くなりそうなのでエントリーを分割することにしました。

Posted by: iGa @ January 15, 2008 03:42 PM

わきたさん、どうもです。
wakkyken さんの新春の軽いジャブが、こんな風な大きな流れになったと思います。最近、大阪に水上タクシーが登場のニュースを見ました。タクシーというよりも予約制のハイヤーという趣のようですが、やっぱり「川の地図辞典 大阪編」が必要ですね。
新聞の切り抜きのご紹介ありがとうございました。「多摩地形図」は大スケールでなかなか魅力的な地図ですが、時節柄、北側(福生・立川の基地と航空機産業の工場)と南側(相模原兵器工廠)の軍事地帯に偏っている印象でありました。やや、拍子抜けでありました。

Posted by: 秋山東一 @ January 13, 2008 08:21 PM

AKiさん、こんばんは。「wakkyken氏」まで登場させていただき、どうもありがとうございます。私は、時々、東京の街を歩くものの、基本的には関西に住んでいますから、生活においても仕事においても、東京は自分の街ではありません。異邦人ですね。その異邦人のような私でも興奮するのですから、ましてやは、東京にお住いの皆さんにとっては、この『川の地図辞典』のもっている魅力ってのは、かなりのものでしょうね~。この『川の地図辞典』をもって、はやく東京に行きたいな~と思っています。「志の高い.......思考の為の道具なのである」ってのは、きまっていますね!!

Posted by: わきた・けんいち @ January 13, 2008 07:32 PM

M.Niijima さん、はじめまして、こんにちは。
皆さんがおっしゃておられる「運河好きotoko」の「シブ(ク)ステ(キ)」なサイトにリンクしていただきありがとうございます。これからちょくちょく足を運ばせていただきます。よろしくお願いいたします。

Posted by: 秋山東一 @ January 13, 2008 12:47 AM

masa さん、どうもです。
おっしゃるように「感心」していただけるようなものは持ち合わせていませんが、どうもです。
こんな形で一冊の本を皆で共有できるような事ってうれしいですね。masa さんと初めてお会いしたのが2004年の勤労感謝の日、wakkyken さんとは2006年の3月初めでありましたね。そんな短い時間にこんな事ができるようになるなんて、皆で作り出してきた「ブログ力」の一環と感じています。

Posted by: 秋山東一 @ January 13, 2008 12:25 AM

AKiさま、はじめまして。
Across the Street SoundsのM.Niijimaと申します。このたびは拙ブログにリンクいただきまして、洵に光栄と喜んでおります。
素敵な調子で綴られてゆく、こちらのブログには時折お邪魔しておりましたが、ご挨拶もせずに失礼をしておりました。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
最後になりましたが、拙ブログでも、こちらのエントリーをリンクさせていただきたく存じます。

Posted by: M.Niijima @ January 13, 2008 12:15 AM

ユーモアをちりばめながらも簡潔でツボを押さえたAKi節での紹介記事…さすがにブログ界の怪人(^^;AKiさんのエントリーだな〜と、感心してしまいます。一見、複雑に見えながらも、非常にスッキリ読みやすいです。
しかし、こんな本に興味を抱くようになったのも、大元は…と言えば、AKiさんに「谷戸」というものを教えていただいたからでした。あそこで、周辺ブログに凸凹のタネが蒔かれような気がします。

Posted by: masa @ January 12, 2008 08:35 PM