小さな森の家 | [ Architecture , BOOKS ] |
小さな森の家
軽井沢山荘物語
著者: 吉村順三 写真: さとうつねお
ISBN: 4874604838
出版: 建築資料研究社
定価: 2,447-円(税込)
でも、この小さな山荘が、誰でも皆、好きなのだ。
それは小さくて可愛らしい。誰でも知っている高名な建築家の夫人が「風呂敷に包んで持って帰りたい」といったという有名な話があるくらいなのだ。
何度か訪れている。
最初の訪問、芸大建築科の遠足だったか、そうぜい50人ほどの生徒達に、先生は丁寧に説明してくださった。「いいだろ、潜水艦みたいで」とちょっと自慢げに語られた。楽しかった。
遠足から帰途、軽井沢に一泊して、大行征と自転車で帰京した時、天野先生の授業をサボって訪問した。怒られた。
夏の日、先生ご一家が滞在されておられる時に永田夫妻と私達夫婦で訪問させていただいた時間を忘れることはできない。それは時間が止まり、ただ涼しい風と、心地よい会話が響く時間であった。
それは森の中に、いつもの佇まいで、そこにあるのだ。
この山荘の全てを、設計者であり住まい手である吉村先生自ら語っているのだ。
夕刻、一階前面のデッキ、そこにある小さな暖炉を燃やしながら、ゆっくりと語ってくださるような、そんなすてきな一冊なのだ。
「吉村順三建築展」にうかがわずに三河島あたりで三丁目の夕日を眺めて与太話をしていた大行征です
吉村先生の記憶はいろいろありますが、確かに軽井沢の吉村山荘がいちばん強く印象に残っています
当時あこがれた吉村先生の軽井沢でのライフスタイル、そんな名残を勝間の片田舎で再現できたらいいなと思い続けています
Posted by: ブリキ猫 @ November 14, 2005 03:15 PM