JA 59 吉村順三 | [ Architecture , BOOKS ] |
JA 59 吉村順三
出版: 新建築社
定価: 2,500-円(税込)
軽井沢の吉村の山荘、それは今回の展覧会のポスターであり、本書の表紙でもあるのだ。
1962(昭和37)年、芸大建築科に入学したばかりの1年生12人が、地下鉄方南町からほどなくの吉村の自邸「南台の家」を訪問した。吉村自身からこの自邸についての話を聞き、吉村自身が暖炉に火を着けるのを手伝うことができるのだ。すばらしく贅沢な時間、贅沢な教育であった。
そして、建築実技の最初の課題が軽井沢・吉村山荘のコピーなのだ。このコピーなる実技課題は山荘の図面(実際の青図白焼きの図面)を、同じ縮尺のまま、ケント紙に鉛筆で作図し墨入れを行うというものだ。
これは、絵画における「模写」と同じ実技教育なのではないかと思うのだ。設計自体を優れた設計の図面を模写して学ぶ、いかにもエコール・ド・ボザールという教育なのだ。この吉村山荘がコピーの題材であるのは、1962(昭和37)年、入学の我々が最初だったのではないかと思う。
先日、某女子大住居学科出身の雑誌編集者と吉村順三の話になった時、彼女は「私もコピーの課題は吉村の軽井沢の山荘でした。」とおっしゃったのだ。
吉村の山荘の図面は、日本全国津々浦々の大学、その建築科の最初の課題のテーマになっているらしい。
今回の吉村順三の本、その数々の図版は全て新しく描くき起こされたものとのこと、そんなせいか、そんな最初の課題を思いだした。
芸大美術館ミュージアムショップで販売されている。
本書「JA 59 吉村順三」と中身は同じだが、広告がなく、価格は同じである。
mitsubako さん、ごぶさたしてます。
吉村順三はもっともっと理解されていい建築家です。
寡黙な方でしたから、ご自身が、作品のこと、その考えを書かれたり話されたをしない方でした。今、建築、建築家が妙に流行り、持てはやされている時代に、吉村順三を、もっともっと知るべき、あるいは知らせるべきだと思うのです。
ぜひ、ご覧になって発言してください。
oyabin304 さん、はじめまして。ブログ拝見しています。
ひさしぶりに、今回の吉村順三の図面を凝視しているような感じです。それだけ、見るに堪える図面であると感じています。昔、新建築誌に掲載されるインキング図面を描くというアルバイトがありましたが、今回の図面は CAD なんでしょうか、それともクラシックなインキングされたものなのでしょうか。
Posted by: 秋山東一 @ November 1, 2005 12:03 PMakiさんお久しぶりです。吉村さんのポスターとかakiさんの書かれていたことを読んで、めずらしくこの分野の展示を見に行きたいと思いました!行ってみます。シンポジウムも気になります。
Posted by: mitsubako @ November 1, 2005 11:34 AM『JA59号 吉村順三』をご紹介いただき、ありがとうございます。
新建築社で編集の担当をいたしました静賀と申します。
今回、この本のために図版はすべて描き起こしました。
これまでの吉村さんの作品集とは図版の表現をやや変えていますが、より読み込みやすい表現になっていると思います。
また、いくつかの作品では新規撮り下ろしもさせていただきました。
数順年経ってもまったく色あせない空間の強さには驚かされます。
本や展示で、本物の空間をどこまで伝えられるかは実に難しいものだと痛感させられました。
りりこさん、今晩は。
ぜひ、吉村順三展をご覧になってください。吉村って、もっとたくさんの方々が親しく感じていてもいい建築家なんです。
これは、どうしても見たい展示として
マーキングしてありました。
大変楽しみにしております。