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● 商店建築増刊 /現代建築手法百科

TAU·SHOKEN·KENCHI

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この1972年の商店建築11月臨時増刊号/「現代建築手法百科」は、僕にとって世の中にでた初めての論考というべきものです。

恥ずかしいようなものですが、まだ30才の若気の至り、なんでも理屈をつけてみようという元気だけは感じます。
建築家・玉井一匡氏と一緒に各章を分担して書きました。編集長は若き商店建築編集長石川喬司氏、この増刊号が新しい雑誌「TAU」の基礎になるのです。

この頃、まだ珍しかったゼロックスが編集部にあり、面白がって印刷物以外の立体をコピーしていました。挿絵は皆、そんなコピーの結果です。

今、その目次をみても錚々たる人物(皆若いころですが)が執筆していますね。


商店建築1972年11月臨時増刊号

現代建築手法百科

目次
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01. 計測の手法/宮脇 檀
02. 図示の手法/沢田隆夫
03. 記号の手法/遺留品研究所
04. 模型の手法/松尾光伸・上野一行
05. 配置の手法/磯辺行久
06. 交通の手法//槌屋治紀
07. 交歓・界隈化の手法/近沢可也
08. 架構の手法/西川 驍
09. 仮設の手法/LANDIUM 伊藤公文・初見 学・植松貞夫
10. 被覆の手法/堀田一牛・福島 博・藤林潤也
11. 歪曲化の手法/URBOT 伊東豊雄・祖父江義郎・坂中 努
12. 集合・複合の手法/小野 嚢
13. 核化・分節化の手法/SDA-スペースデザインアソシエート
14. 移動の手法/デザイン プロデュース
15. 解体の手法/平倉章二
16. 保全の手法/河合良樹
17. 人造・模造の手法/秋山東一・玉井一匡
18. 物化・神話化の手法/遺留品研究所
19. 循環の手法/月 観世
20. 無化の手法/URBAN PRODUCE


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「商店建築」1972年11月臨時増刊号所収


目次 [17. 人造・模造の手法 /秋山東一・玉井一匡]
  0. 人造・模造の手法/序
  1. 伝達としての模造
  2. 代用品としての模造
  3. 技術拡大としての模造
  4. 表現としての模造
  5. 遊戯としての模造
  6. 擬態としての模造

Posted by @ July 10, 2003 11:07 AM
Comments

「現代建築手法百科」、文章も絵も簡潔に磨きぬかれて、キャピキャピしていて光っています。とても30年前のものとは思えません。題材の新鮮さと切り口の鋭さが光っています。一種の「警句」に近いのはakiさんの今の文体につながっていると言うべきかも知れません。
こういう文章は「古典」として幾世代もくり返し読み継がれて良いと思います。
鹿島出版から出ていたC.AlexanderのPattern Languageの本も、ゼロックスでコピーした写真をわざとたくさん挿入していました。そういうざらっとした質感とあの70年代がなぜかしっくりしていました。

Posted by: yas @ July 28, 2003 07:47 PM