070929

[ Bricoleur ]

Blog , Bricoleur

新しいカテゴリーとして [ Bricoleur ] ブリコルールを作った。

ブリコラージュ [ Bricolage ] としなかったのは、それを為した人を指すブリコルールの方が、なんとなく親しく、又、すわりが良いような気がしただけだ。

早速、[ SELFBUILD/DIY ] に分類していたエントリーのうち、これはブリコラージュというに相応しいんじゃないの...という仕事をこちらに移してみた。まだまだ数は少ないが、いろんな発見が期待される。

 ● aki's STOCKTAKING: Bricoleur Archives

同じく [ BARRACK finder ] を見てみると、ここにもブリコラージュがいっぱいだ。
BARRACK finder の最初のエントリー、その趣旨にあたる 030601「BARRACK」には、次の記述がある。

バラックはカッコいい、美しい。

それは、それを作る過程、考える過程がその表面に直接表現されているのだ。最終的な形態もなにも意図されていない、そして、そこに在ったであろう材料と、あくまでも即興的に、自由自在、自由闊達な世界があるのだ。又、あるデザイン的な意図をもって何物かを作ろうとしたのではない。予定調和を目指したものではない。その即興の結果、最終的に辻褄を合わせようともしていない。率直、直裁に必要としている物をつくりだしたのだ。

なぜカッコいいバラックが存在するのか。

1)度重なる増・改築によって原形を留めることなく変質したもの。
2)セルフビルド等により、世間一般の約束事、および一般的な考え方手法を超越したもの。
3)それが仮設物として、いい加減な程度で良しとする確信犯的に意図され施工されたもの。

これって全てブリコルールの仕事、ブリコラージュと言えるのだ。


Posted by 秋山東一 @ September 29, 2007 09:23 AM
Comments

もこもこママ さん、どうもです。
ブリコラージュ、ブリコルールという言葉が多くの人達に知られることはすばらしいことですね。もっと自覚的に行動する人達が出てこられるような気がします。あの川合健二もブリコルールですね。

Posted by: 秋山東一 @ December 30, 2007 12:47 AM

ダム湖のそばの喫茶店の小さな個展を見にいった。宮沢賢治の世界を題材としたものや、懐かしい風景画が並ぶ。彼は、農学教師を生業としていた人だが、間違いなくブリコルール。絵も師は持たない。内なる所のものが筆を進ませる。オラトリオからミュージカル出演までこなす。舞台のものはもちろん、何でも作りなんでも改良する。ブリコラージュとブリコルールという言葉を彼に伝えた。まさに彼自身,そうだと目を輝かせた。

Posted by: もこもこママ @ December 29, 2007 07:34 AM

kass さん、どうもです。
農家の納屋の軒下はブリコルールの物置そのものですね。

Posted by: 秋山東一 @ October 17, 2007 09:54 PM

私もちょいとブリコラージュしてみました。トラックバックしたいのでよろしくお願いいたします。

Posted by: kass @ October 16, 2007 04:54 PM

もこもこママ さん、どうもです。
そんなものではありません。同じブリコルールとして、よろしくお願いいたします。
私もブリコラージュ、ブリコルールを考え始めたばかりですが、この世界ってとても広く、その在り方もいろいろあるのではないかと想像しています。例えば、川合健二の発想には、ブリコルールとしての何かがあるのではないか...とも考えているのです。

Posted by: 秋山東一 @ October 4, 2007 04:13 AM

秋山さんは、偉い先生だったんですね!すみません。ブリコつながりということで、お許しください。前に書いたコメントについて少し反省しています。というのは、ブリコルールの中にも、慎重な人は多いと思うので…ブリコルールは、無謀なのではなく、とにかくなんとかならないかと、気持ちと行動が、思考より先に動き、平和的糸口を探すのです。でいいかなあ…?それから、昔からの私の口癖を紹介します。『私には、カキクケコがないんです。〈確実、几帳面、繰り返し、計画性、こつこつ)。でもアイウエオは、あるというか感じるというか…。そう〈案、因、運、縁、恩〉です。』と。これ、ブリコルール的じゃないでしょうか?

Posted by: もこもこママ @ October 3, 2007 05:59 PM

ブリコルールは、《石橋を叩く前に渡り始めてる》《落ちたらそこで次の一手を考える》《落ちなければラッキー!》《どちらでもOK!》《そこからでも、必ず目指す所に行けるという、根拠の無い自信の持ち主みたい》・・・なぜみんな石橋を叩き続けて、それでも渡らないのかなあ?叩きすぎて橋が落ちちゃうこともあるみたいだけど。でもその方が大人で、常識人とされてる。みんなそれぞれの選択だけど。たぶんブリコルールは、大人げない。《少年の心の持ち主》とか、《無垢な子供のよう》とか、みんな持ってるけど出すと恥ずかしいみたいな?でも自慢したいみたいな?《幸せ者》だと思います。

Posted by: もこもこママ @ October 2, 2007 06:47 PM

[ Bricoleur ] ブリコルールのページの誕生、嬉しいです。これからこの言葉に出会うブリコルールたちの、《いごこちのいい場所》となるでしょう。私にとってもルネッサンスでした。今までも人とは違う価値観、ひらめき、自分だけの時間、宝物をもっていたような気持ちはありましたが、他の人からは、暇人、器用貧乏、オメデタいボランティア精神、恐いもの知らずets、裏側に《-》の言葉つきで、拍手をもらっていたような気持ちがありました。《私は私流》と思い切ることは出来ずにいました。でも、これからは《私もブリコルールの一人なので・・・》と小さな誇りをもって生きてゆける気がします。

Posted by: もこもこママ @ October 2, 2007 09:08 AM

玉井さん、その節.....35,6年程前とは思いますが.....失礼いたしました。
まぁ、Bricolage, Bricoleur について器用仕事、器用人という訳語には、なんとなく座りの悪い感じがするのは、皆様同じくでありましょう。しかし、その代替が思い浮かぶ分けではありませんが.....。
その言葉があることが、なんだか全てを説明できるような気分がして、とても高揚している自分がある....という今日この頃であります。

Posted by: 秋山東一 @ October 1, 2007 10:45 PM

なにしろ秋山さんに不器用と言われた私ですから、ブリコルールというルビのつけられた「器用人」という言葉がすぐに思い浮かんでしまいます。
「野生の思考」を読みだしましたが、フランス語がじょうずすぎて日本語が下手クソになっちゃたんでしょうか、ひどく分かりにくい日本語なので苦労します。それでもなお面白い。本来の論理は面白いからなのですね。村松さんの手でちゃんとした日本語になったら、レヴィ・ストロースも喜んでくれるでしょうに。
だから、ブリコラージュが「器用仕事」でブリコルールが「器用人」だなんて書かれていたって、そもそも日本語にするときのことばのブリコラージュがなっていないと言ってやる。・・・・感情的になっていますね、わたくし。

Posted by: 玉井一匡 @ October 1, 2007 12:26 PM

ハハハ...、先生、『縄張り』だなんて(それほどまだヌシにはなっておりませんです...笑)。
地図で見ると「広島~山口」近そうに見えるのですが...ね。

Posted by: たかさん @ September 30, 2007 11:27 PM

たかさん、どうもです。
このブリコルール、ブリコラージュの言葉の再発見は、私にとってルネサンスというべきか.....でありますです。
ところで、先日、広島から山口へと遠征、行きは車でしたが、帰りは山口から気動車で新山口、そして「のぞみ」で広島に戻りました。あなたの縄張りをかすめて移動したわけです。結構、距離があるのでありますね。

Posted by: 秋山東一 @ September 30, 2007 08:49 PM

新しいカテゴリーの誕生、おめでとうございます(笑)。
小生も『ブリコルール』といったコトバ、知りませんでした...汗。
これを機に、自身の引出しも増やしていきたいと思います。

Posted by: たかさん @ September 30, 2007 01:12 PM