051021

喜多村知-水彩・パステル展-

Art/Design , Event

洋画家・喜多村 知(キタムラ サトル)先生の個展が開かれている。

kita026-1.JPG.jpg


〜未発表作30点〜
喜多村知−水彩・パステル展−

2005年10月20日(木)〜10月29日(土)
11:00〜18:00 (日曜休)

会場- いのは画廊

東京都千代田区神田神保町1-19 すずらん通り T&Aビル3階
TEL 03-3294-3364



「尾道」1992年、パステル、44×38㎝

画廊のサイトに、「画業八十年」と題する、ご長男・喜多村良夫氏の父上であらせられる喜多村先生の思い出が書かれている。

画業八十年

  父の八十年の画業を顧みるとき、画家を志して八十九歳で亡くなるまでの長い道程をひたすら歩いて来た姿を想い浮かべると今でも胸が熱くなります。父が画家を志したのは十歳のころ、官吏をしていた祖父の関係で京都に住んでいたときでした。近くの糺(ただす)の森公園でいつも写生をしている鹿子木孟郎画伯の出会いから自分も画家になりたいと思ったのが始まりです。

 その後、東京の大森・馬込に移転し、川端画学校で学び美校を目指したが体格検査で落とされ悔しい思いをしたようです。戦後、八王子市大和田町に移り中学校の美術講師をしながらの画業生活は「赤貧洗うが如し」そのままの暮らしでした。一念発起し渡欧。数々の展覧会を巡り、知らぬ地に我が身をおいて己自身を見つめ直し、自分には今まで歩んできたこの道しかないことを悟り、これまでの画業に自信を持つことができたそうです。

 父はいつも自分に言い聞かせるように「自分を自分で許せない。それが絵かきだ。」と言っていました。自分の信じる道を頑固に歩み続け、強い精神力をもって死の床に到るまで制作に没頭することができたのは父の本望だったと思っています。

喜多村 良夫

● aki's STOCKTAKING: 喜多村 知

●略歴   喜多村 知 (きたむら さとる) 1907-1997 山口

1907年 旧大連生。
1921年 京都府絵画専門学校に入学。
1923年 東京私立荏原中学校に転校。
1926年 川端画学校に学び、原精一、森田勝らと知り合う。
1930年 帝展入選、その後5回出品。
1938年 馬越桝太郎と出会い、その奨めにより国展に出品。
1940年 国画会展にて褒状。
1941年 国画会展でF夫人賞、同人に推薦。
1941年 新文展に出品し、特選を受賞。
   戦時中は郷里の津和野に疎開。
1952年 資生堂にて個展。
1963年 渡欧。
1967年 日本橋三越にて個展。
1974年 島根県立博物館にて個展。
1976年 銀座・現代画廊にて個展(78〜81、87年)。ロートレック画廊、菊川画廊、前田画廊などで個展。
1989年 国画会を退会。
1990年 銀座フォルム画廊にて個展。(91〜94、96年)
1995年 下関市立美術館にて回顧展。
1997年 歿。



aki's STOCKTAKING: 喜多村 知
aki's STOCKTAKING: タイムカプセルとしての blog
aki's STOCKTAKING: 喜多村 知 展
aki's STOCKTAKING: 喜多村知-水彩・パステル展-
aki's STOCKTAKING: 1949年 喜多村先生のクロッキー

Posted by 秋山東一 @ October 21, 2005 04:43 AM
Comments