Sturmey Archer 5-star | [ CYCLE ] |
Sturmey Archer スターミー・アーチャーのハブギヤ、内装5段変速機である。
私のモールトンは1992年に手に入れたAM5であるが、それに付いていたのが、このスターメー・アーチャー(ミーじゃなくてメーが一般的らしい)の内装5段変速機である。乗り始めてほどなく、壊れちゃったんじゃないかと騒いでダイナベクターで見てもらったりしたのだが、セッティングの問題(初期はワイヤが延びたりして...)だということで事無きを得たが、この複雑そうな機械は壊れたらどうしようもないと考え、スペアを用意していたのである。
モールトンを手に入れようと思った動機の七割方は、この Sturmey Archer 5-star にある。
内装変速機ってのは、このスターメー・アーチャーから始るのだが、何か英国的なものという感じがあるのだ。太めのハブに組込まれた変速ギヤは、外装変速機の賑やかな外観とは異なった静謐な印象がある。モールトンとなると、どうってことない外観とは言えないが、まぁ、英国的な物と言えるんじゃないかい。それに、無印の自転車にさえついている3段変速のハブギヤじゃない......5段というのも大いなる興味であったのだ。
それは十分かなえられた。あのワイドレシオの3段の中間に収まった2段、これが実に使いやすく快適であるのだ。
このスペアの Sturmey Archer 5-star はモールトンの工房のストックだったわけだから、17吋ホィール用で28穴である。製造年は1991年9月でAM5 に付いているのと同じ、注油口はなく2本ワイヤーで操作する物である。今付いているスプロケットホィールは16枚である。
本体より前に、シフターの方が壊れてしまって、このスペアに付いていた物に取換えるはめになったしまった。
最近の内装変速機は8段とか10段、14段なんてものまであるらしいが、そんな歯車の塊みたいなものってどんなものなんだろうか。ちょっとした街乗りにAM5の Sturmey Archer 5-star はなかなか渋くていいものなのである。
私が中学生だった頃、仲間でちょっとした一日自転車旅行で小河内ダムに行った。皆サイクリング用自転車なんぞ持っていず、自転車屋で貸自転車のサイクリング用車を借りた。みな3段の変速機付きであったが、唯一、私の借りた自転車だけが BSA(British Small Arms)の内装3段変速機付きであった。その後、自転車に夢中の時代もあったが、内装変速機に興味を持つことはなく、三十数年後、Sturmey Archer に胸が騒いだのであった。
Gear | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
S-A 5 speeds | 0.67 | 0.79 | 1.00 | 1.27 | 1.50 | ||
S-A 3 speeds | 0.75 | 1.00 | 1.33 | ||||
Shimano SG-7 | 0.63 | 0.74 | 0.84 | 0.99 | 1.15 | 1.34 | 1.55 |
1999年にスターメー・アーチャー社は倒産し、台湾のメーカー、サンレース社(Sun Race)に買収され、「サンレース・スターメーアーチャー社(Sun Race Sturmay Archer)」として生産拠点が台湾に移り、8段変速を開発したりして今もって健在だ。
憧れの逸品でしたね『変速ギァ』の自転車(懐)...。
Posted by: たかさん @ August 13, 2007 09:14 PM