030622

Alex Moulton AM-5

CYCLE

LANDSHIP/STOCKTAKING/011111

morton.gif

ずっとほっておいたアレックス・モールトンをちょっと見直した。

モールトンってAlex Moulton の自転車、スペースフレーム、小径の17吋ホィール、前後サスペンション、僕のはスターミーアーチャーの5段内装変速機付きの AM-5 、いかにも英国という仕様なのだ。(1992年に手に入れたのだから、来年で10年にもなる。ずいぶん前に書いたAlex Moulton Bicycle の理屈がこのサイトの TOYBOX にある

近年、英国パシュレイ社によるライセンス生産モデル APB が登場してから、普及品というか実用品はそちらにまかせて、アレックス・モールトンはとっても高級になっちゃって、素材メカニズムとも凝りに凝るという感じで、よっぽどのモールトン好きじゃないと手が出せない。
僕のガンメタ色のクロモリ・フレーム、これって、とっても普段着っぽい実用品、でもハンドメードのモールトンの魅力はそのままというやつなのだ。

最近、ブリジストン自転車とモールトン博士の共同開発の[ブリジストン/モールトン]が登場した。パシュレイ社の APB と同じ価格帯、モールトンにとっては普及品の価格([無印]で自転車という価格ではないが)で手に入るようになった。
それもアルミフレーム、新機軸の前後サスペンション、その上、オリジナル17吋ホィール、モールトンの初期のシリーズ1を再構成したという趣なのだ。いいなぁ。
そのカタログの仕様を読んでいたら、ハンドルバー巾が450mm とあったのに注目した。
僕のモールトンもハンドルを取替えた時、560mmあったのを切り詰めて510mmなのだが、450mmとはずいぶんなと考えた。
カタログには山口京一氏の解説があった。「・・・ブリジストン/モールトンのハンドル幅は450mmであり通常の500~550mmに比べ狭い。これは小径ホィールの操安性にマッチした幅であり、モールトン博士の理論と実践の産物だ。・・・」
うーむ、これは試さねばと思った。

まずは前から気にはなっていた高い位置のステムを水平で前にでているステムに交換、ハンドルを両端から30mmづつ切断し450mmに整えた。
組終えたモールトンに乗る。ハンドルの高さもステムの交換によって低い位置に定まり、肩幅よりずっと狭いハンドルの手を置く。それは全てバランスの中にあった。舵の切れ味と安定性、それは格段に向上したと思える。これがモールトン博士のバランスと感じたのだ。
後は自慢の大径のライトの取付けに一苦労、それも楽しく終了したのだ。

僕のモールトンは、新しいステム・ハンドルによって新しいモールトンに生まれ変わった。モールトンについて、誰かが「これは自転車ではない、モールトンという乗物だ」と云ったそうだ。

イラストはかの有名なダニエル・ルブール( Daniel Rebour )風に描いてみようとしたのだが、拙速主義では難しい。

Dynavector
BRIDGESTONE CYCLE
Daniel Rebour

morton0.gif


モールトン自転車は多くの友人達が愛好している。
玉井さんのウェブサイト PAGE HOME の ToyBox では、彼のモールトンの数奇な運命が公開されている。

Posted by @ June 22, 2003 04:11 PM
Comments

こんにちは、大崎さん。
私の AM-5 のシフターは2個目です。予備として購入しておいたスターミィアーチャーのシフター(これの方が旧式でした)を使っています。
これが壊れたら、旋盤なんぞで自作せねばと考えています。その時は何個か作ってお分けします。でも、いつのことやら。

Posted by: 秋山東一 @ November 6, 2003 11:39 AM

はじめまして 大崎と申します。私も同じAM-5を持っております。ケーブルは2本のスターミイアーチャー、1987年9月製です。シフターが破損してとても困っております。外装に換装しようかと思ってもみております。OLNのサイズとか地方(富山)のため,他のAMに合えず,苦戦しています。ご指導等今後ともよろしくお願いいたします。
話は飛びますが、2世代住宅を建てようと一念発起,色々勉強中です。

Posted by: 大崎 良昭 @ November 3, 2003 04:44 PM

秋山様、メルアドをご連絡いたしましたが、メールでの連絡は出来ませんか? 変速機のドラムにMADE IN ENGLAND とともに 書いてあると思います  横尾

Posted by: 横尾 @ September 5, 2003 01:00 PM

はじめまして。
私の AM-5 はケーブルは2本のスターミイアーチャーです。
ケーブル1本のタイプも知っていますが、シェルの日付け、何年何月ってのは、どこにあるのですか。お教えください。
私が手に入れたのは1992年の7月です。

Posted by: 秋山東一 @ September 4, 2003 11:15 PM

こんにちは、実は私も同じAM-5を持っているのですが、これは、変速機を二本のケーブルで引っ張るタイプでしょうか?シェルの日付けは何年の何月になっていますか?ちょっと気になる記事を見つけたので、お尋ねいたします

Posted by: 横尾 文之 @ September 4, 2003 08:58 PM

ブジヂストン/モールトンって、博士と日本の研究陣が共同で新しいモデルを作ったんですね。ただの技術導入かと思い込んでいました。最近はこの「思い込み」でずいぶん損をしている。まあそれはそれとして、秋山さんが上のコメントで紹介されている、
http://www.bscycle.co.jp/catalog/folding-compact/moulton.html  
に、とても詳しい開発ストーリーが出ています。
こちらはスペースフレーム(立体トラス)ではなく、バーフレームだけど、見事にモールトンのイメージを作っています。
自転車はすでに極限までデザインが完成されていて、これからも将来的にそう進化はないだろう、という通説に頭を占拠されていました。
モールトンはそんな「思い込み」や「聞きかじり」に強烈なショックを与えてくれました。そこで思考停止してしまったら、それだけということを。

Posted by: yas @ June 22, 2003 08:54 AM

やぁ、すみません。突然、伺って。

誤解されると困るのですが、スリッパがフレームにはさんであったのは、今日だけ(何かをはさんで・・というのはよくやっています)。
住宅の見学会で「スリッパ持参」とあったものですから。今日はその帰り。もちろん、モールトン純正のもんでもありません。

Posted by: 秋山東一 @ June 22, 2003 03:42 AM

突然秋山さんのモールトンを目撃してしまった。
話に聞いていたガンメタリックのクロムモリブデンスペースフレームと小径ホイール。
そしてよくわからなかったけど、Lotusに付いていそうなヘッドランプ。
ちいさなバッグ。
それにスリッパがフレームにはさんでありました。
いやあ絶品だ。
モノにこだわりが少ないyasとしては珍しく、目の奥にこびり付いてしまった。
そこでさっそくページ検索すると、なんと最新最高級モデルは118万円ではないか!。
これは論外としても、ブジヂストン/モールトンのきれいな新しいモデルでも18万円する。
なんとかがんばって、事務所に置いて近所を散歩できるようになりたいなあ、、、。

Posted by: yas @ June 22, 2003 01:25 AM