エンパイア・ステート・ビル解体 | [ Architecture , BOOKS ] |
エンパイア・ステート・ビル解体
UNBUILDING
作者: デビッド・マコーレイ David Macaulay
訳者: 中江 昌彦
ISBN: 978-4309200736
出版: 河出書房新社
定価: 2,100-円(税込)
まぁ、本来、絵本であるし画がメインだから原書で十分かもしれない。それに、ペーパーバックスで廉価に手に入るから興味ある方はこちらをどうぞである。
● Amazon.co.jp: Unbuilding (Sandpiper): David MacAulay: 洋書
本書はマコーレイの数多の図解本とはちょっと違っていて、初期の頃の、一つのストーリー仕立ての中で歴史、技術を語っていくという、なかなか渋い一冊なのだ。
ニューヨーク、マンハッタンのエンパイア・ステート・ビル、それを解体してしまうという物語なのだ。
モノクロの詳細なイラストの中で、エンパイア・ステート・ビルは着々と解体されていく。そのニューヨークの風景にはリリシズムまで感じさせる。
エンパイア・ステート・ビルが何故解体されるのか……それは、いかにも今様な理由だ。アラブの石油成金の「大リアド石油連盟」という組織の本部ビルとしてアラビアに移築しようということなのだ。
順調に解体され梱包されたエンパイア・ステート・ビルの部品部材は貨物船に載せられニューヨークを出港……ほどなく暴風雨の中で、あえなく沈没という結果になってしまったのだ。
最後、エンパイア・ステート・ビルの公園となった跡地には、ビルの頂部にあった飛行船係留塔がシンボルとして建てられた。そのオープニングセレモニーによって本書は締めくくられる。本書の献辞は「失ってみて、はじめて、その大切さに気づく、人たちへ」というものなのだ。
初版の帯には、故手塚治虫が「……私もこのような絵本を描いてみたい。」と語っている。
表紙のエンパイア・ステート・ビルの左手に、「綱渡りの男」の舞台、世界貿易センタービル(World Trade Center、WTC)が見える。このエンパイア・ステート・ビル解体の本書はフィクションだが、ワールド・トレード・センターが消滅してしまった事実は……、なんとも皮肉なことである。
このエンパイア・ステート・ビルに飛行機が衝突するという事件が1945年に起こっている。WTC とは違って破壊されるような事はなかった。
● aki's STOCKTAKING: WHY BUILDING FALL DOWN
浜松の碩学 Fumanchu 先生が、本書の原書 Unbuilding を取り上げてくださった。
● 出放題 : よげんのしょ
Fumanchu 先生、どうもです。
出放題の方には、トラックバックしておきました。
本書の中に、「エンパイア・ステート・ビルはダメだけど、WTC でどうよ」というところがありますが、皮肉なもんであります。
おっちょこちょいの私はいきなり物語を読んで、最後に奥書を見ると、なのとこの書は
「よげんのしょ」だったのでありますね。しばしフリーズ。
下記にリンクをとりたいので、宜しくお取りはからいください。
http://dehoudai.exblog.jp/12267512/
玉井さん、どうもです。
先日、期間限定サービスの「Amazon プライム—お急ぎ便が使い放題」を使っていました。こいつの英語版965-円もそれで頼みました……まだきていませんが。Amazon プライムは、何でも送料無料で速達便でくる……同居家族2人と三人が使える、というサービスですが、年間3,900-円也は安いのか、高いのか……使い方次第とは思います。
しかたないから英語版を買おうとしたら、1000円もしないので送料がかかる・・・しゃくだなあと思っているちに頼むのを忘れていました。それを思い出して、たったいま注文しました。そういえば、このまえはもう一冊何かを頼もうかと考えていたのでした。余計な物を頼んで運賃をなくすよりは、エンパイアステートビルだけ注文すればいいのだと思うことにします。なんたって、送料こみで1,200円くらいなのです。