WHY BUILDING FALL DOWN | [ Architecture , BOOKS ] |
7月4日はアメリカ独立記念日であった。
その日、ニューヨークのグランドゼロこと9.11のWTCの跡地に新しい超高層ビル FREEDOM TOWER の起工式が行われた。今度のビルの高さは1776フィートとのこと、独立した年1776年をもじったとのことだ。 この高さは世界一なんだそうだ。
9.11の後、跡地のコンペが行われ、いろいろな計画があったのだが、いつのまにかワールド・トレードセンター(1350フィート)よりも高いビル、名前も....だし、起工式の日も....と挑発的なことである。
飛行機が超高層ビルにぶつかる(ぶつける)というのは、9.11のWTCが初めてではない。同じニューヨーク、エンパイア・ステート・ビル(1250フィート)に飛行機がぶつかったことがあるのだ。
1945年7月28日、太平洋戦争敗戦間近の日本の神風特攻隊が......ではない。アメリカ陸軍のB-25爆撃機(東京初空襲で有名な双発の小型の爆撃機)が、低い雲に視界を遮られエンパイア・ステート・ビルの79階(940フィート)にぶっかったのだ。
幸いにも機体が柱を破壊して建物内部に入り込むような事はなかった。二つのエンジンが主翼からはずれ、一つは反対側の壁を突き抜け、もう一つはエレベーターシャフトにとびこんだのだ。飛行機の乗員3人、燃料による火災で10人が死亡したのだ。
しかし、エンパイア・ステート・ビルが崩壊するようなことはなかった。
ワールド・トレードセンターにぶつかったのはボーイング767だが、B-25の機体重量10tの10倍、積載重量を考えると190tはあるのではないかと考えられる。又、その速度もレシプロのB-25より大分速いのだが、破壊の程度はとんでもなく大きかったものだ。
そんな話し以外に、なかなかの面白いのだ。専門家向けというのではない一般書としてある。
WHY BUILDINGS FALL DOWN
建物が壊れる理由(わけ)
マッシス・レヴィ/マリオ・サルバドリー=著
望月 重/槙谷栄次=訳
出版:建築技術
定価:2,718-円+税
ISBN: 4767700698
デベロッパーと建築家の間でフリーダムタワーの設計費でもめてますね。
双方共、ジューイッシュみたいで、なんだかな。
http://www.japandesign.ne.jp/EXPRESS/040609/046.php
そう言えば、9.11の翌年にミラノのジオ・ポンティ設計によるピレリビルも小型機に突っ込まれましたね。
http://www.japandesign.ne.jp/HTM/REPORT/milano/03/index2.html
それでもピレリビルは取り壊されずに修復されました。まさに「建築を愛しなさい」ですね。
http://www.japandesign.ne.jp/EXPRESS/040623/057.php