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コニカミノルタ、写真事業から完全撤退

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ちょっと旧聞だが、1月19日、新聞紙上には「コニカミノルタ、カメラ・フィルムから完全撤退」なる見出しが躍っていた。その数日前にはニコンは銀塩カメラから撤退の報道があったばかりだ。

コニカミノルタは、日本における写真の歴史そのものと言えるような歴史を持ったブランドだ。
1873(明治6)年、小西屋六兵衛店として創業、小西六写真工業となり、そして、コニカ、今のコニカミノルタとなる。そのコニカミノルタがカメラもフィルムも作らなくなるのだ。それは100年以上も続いた写真の世界から姿を消すのだ。

私の父、秋山喜世志は写真の世界の人だった。
祖父の写真館の跡継ぎたるべく、東京写真専門学校から小西六に入社し、カラーフィルムの研究者となった。戦時中、満映へ出向、戦後8年たった帰国後も小西六の人間としての、写真一筋の生涯を送った。その父が亡くなってから今年で7年もたつが、この話しを聞いたら何と思うのかと、ちょっと思った。
ちょっと前にエントリーしたばかりだが、私自身が生まれた所でさえ小西六の世界の一つなのだ。

コニカミノルタは100年を越える歴史の中で、写真の世界に大きな足跡を残している。
今のカメラで当たり前の事になっている、内蔵されたフラッシュ、オートフォーカスがある。銀塩カメラからデジタルカメラになっても、この二つの機能は欠かせないものだ。
その二つとも、1970年代、小西六写真工業のカメラのコニカが先鞭を付けた。ピッカリ・コニカ、そしてジャスピン・コニカだ。

コニカミノルタ | Old and New

Posted by 秋山東一 @ January 25, 2006 10:33 PM
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