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機械らしい

BOOKS

「男らしいというのが褒め言葉だとすれば、機械らしいという褒め言葉があって良いように思います。」と河さんがおっしゃっておられたが、河さん的には「機械らすい」とおっしゃるのかな。

とにかく「機械らしい」機械といえば、蒸気機関車はその最たるものであろう。

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蒸気機関車の興亡

著者: 齋藤晃

ISBN: 4871884163
出版: NTT出版

定価: 3,568-円(税込)

この「蒸気機関車の興亡」って、すごい本なのである。

通常この手の本の著者って、元国鉄の技術の....なんていうことかなと思うと、違うのである。
「蒸気機関車」となると、ここはアマチュアの世界なのである。この齋藤晃(さいとうあきら)なる方、慶應義塾大学経済学部出身のビジネスマン、乗物とはいえ自動車販売がご専門という方なのである。しかし、慶応義塾大学鉄道研究会三田会事務局長なる方なのだ。

本書は蒸気機関車の誕生から、その終焉までの歴史をたどったものだ。そのメカニズムの歴史は詳細を極め、興味つきないものだ。

蒸気機関車による実用鉄道の開通は1830年のことだが、そのたった10年後に時速100kmもの高速運転を実現し、一気に高速鉄道という世界を作り出したのだ。その後、1930年代には蒸気機関車は時速200kmもの速度を実現しているのだそうだ。

そんな蒸気機関車も電化、ディーゼル化によって姿を消していったのだ。

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蒸気機関車の挑戦

著者: 齋藤晃

ISBN: 4757140029
出版: NTT出版

定価: 3,150-円(税込)

その続編たる「蒸気機関車の挑戦」は、これ又打って変わって面白い。
日本の狭軌鉄道と同じ狭軌鉄道の南アフリカの蒸気機関車を訪問から始り、日本の機関車技術を考察するといいう渋い内容なのだ。

蒸気機関車に魅せられて.....という方は、皆、すごい方が多いのである。
模型蒸気


追記 100504

齋藤晃氏の、この二著に引き継ぐご著作は、2007年刊行の「蒸気機関車200年史」なる大著である。
 ● aki's STOCKTAKING: 蒸気機関車200年史


Posted by 秋山東一 @ March 18, 2005 07:05 AM
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