旋盤 | [ TOOLS ] |
LANDship / STOCKTAKING / 020612
「機械を構成する部品や道工具などすべて旋盤加工から始まり、金属工作の万能機械が旋盤である」と云われているくらいなのである。
「旋盤が欲しい」は長い間の思いなのである。昔、1997年だから5年前に UNIMAT 1「ユニマット 1」なるモノを手に入れたことがある。
このオーストリア製の「ユニマット1」は旋盤キットというようなもので、アルミとプラスチック製の部品、金属製のチャックや刃物、12Vモーター、トランスのキットで、組立てて旋盤、フライス盤、ボール盤等々の工作機械になるというものであった。
オプションの部品も買込み、いろいろ試してみたが、いかんせん超々小型、12Vという非力な機械では限界があり、やっぱり玩具の域をでるものではなかった。
「ユニマット1」の説明書にあった文章もいたく私を挑発するのであった。その「初心者の方へのヒント」なる文章の全文がこれである。
初心者の方へのヒント:
●材料に関して:
1.木、プラスチックなどの加工しやすいものからはじめてください。金属の加工は慣れてからにしてください。
2.UNIMAT 1 の限界を考慮してください。
●ツール(刃物など)に関して:
1.高価でもよいものを使ってください。
2.よく研磨されたものを使ってください。
●機械に関して:
1.いつもきれいにしておき、定期的に注油などの保守をしてください。
2.UNIMAT 1で素晴らしい作品が製作できます。これは間違いありません。しかし、楽器と同じようにいきなり自由自在にとはいきません。
「楽器」と同じように・・・、そうそうなんだろうな。道具さえあれば何かできると思うのは大違いだよな。その道具を使いこなす・・・と決意したのであった。
てなことから、旋盤使いが教科書とあがめる久島諦造著「ミニ旋盤を使いこなす本」「・・・応用編」の2冊を買込み熟読するも、何分にも「畳上の水練」なのであった。
なんとなく、というのはこれが欲しいとがんばったわけではなく、ずいぶん安価なと思って注文していた機械の販売が延期になって、その代替品(注文していた機械のワンランク上の)としてこの BELLMEX CL-300 がやってきたのだ。
だから気合いも入らず、なんとなく。でも十分うれしかったのだ。
木箱に入ってやってきた本体の重量は40kg もある。でもこの業界では「超小型旋盤」というらしい。
単相100V300Wでヴォリュームコントロール100-2500RPMの無断変速(この辺りは教科書によれば推奨されていないが)センター間距離300mm(300mm までの長さを加工できる。この数字が機械の大きさの目安になる)という素人旋盤工にはちょうどよい大きさである。
カタログ風にその細部の仕様を列挙すれば、自動送り・ネジ切りギヤーセット・三爪チャック・角スポール等は標準仕様 、緊急停止スイッチ・正転逆転スイッチ装備 、 スプラッシュガード、切り粉受け皿も標準仕様 、オプションの四爪単動チャック・回転センター・ドリルチャック・バイトセットなどアクセサリーも豊富である、ということになる。
「案ずるより産むが易し」やっと、あの教科書が分かってくるのだ。
「楽器」と同じように・・・、やっとその環境ができたのである。
私は「旋盤工」である、と最近会う人ごとに云い、アルミを削って見せる日々である。旋盤、この機械道具も又、考えるためにあるのだ。久し振りに「手で考える」を考えた。
この超小型旋盤 BELLMEX CL-300 の販売元ベルメックスインターナショナルのサイト。
●ベルメックスインターナショナル・ウェブサイト
米国のミニ旋盤サイト、この BELLMEX CL-300 は中国上海製、同じような仕様で OEM された旋盤が米国内ではたくさん販売されているらしい。その全部を面倒みちゃっているサイトがここ。使い方、チューンの方法等々、とても役に立つ。上海の製造工場の紹介もある。
●mini-lathe.com home page
素人旋盤工やら素人・・の広場、メタルフェチの集いまである。
●ド素人流/ミニ旋盤の作り方!