200104

ТАНКИ

Cinema , TANK

movie-ТАНКИ_0.jpg文字を見れば分かる通りロシア映画である。

キリル文字のТАНКИは TANK タンクの意味である。

モスクワの赤の広場と思しき場所、三人の男女……、真中に図面らしき丸めた紙を持つ男、ピストルを構える軍人らしき男、そして、大きなスパナを担ぐ女がいる。

その両側に停まっているのは二両の戦車、T-34 なのである。

この T-34 なる第2次世界大戦のソ連戦車は、最近の映画「T-34 レジェンド・オブ・ウォー」でとみに有名になったと思うが……、私のひとりよがりかな。

この映画の邦題は「T-34 ナチスが恐れた最強戦車」なるお題で、まぁ、T-34 の映画であることは分かるが、派手なドンパチの戦車戦の映画ではない。

まっ、第2次世界大戦独ソ戦の始る直前……開発時のお話しというものなのだ。

協賛 ロシア文化省・ロシア軍事史協会……と仰仰しいが、まっ、映画の冒頭に「本映画は事実を元にしているが、ちょっとフィクションの部分もある」とあるのである。

まぁ、非常にマニアック話なんだが……。

T-34 はノモンハン事件等の戦訓のもと、より強力な戦車が欲しいという赤軍の要望により、1930年代に開発されたものだ。

それはハリコフ機関車工場のミハイル・コーシュキン技師によって開発された。より強力な攻撃力、より強力な防御力、より強力な走行性能を持つべく作られた。

それは強力な76.2mm砲を装備し、傾斜した分厚い装甲に守られて、幅広いキャタピラによって泥濘地でも走行でき、強力なディーゼルエンジンにより速度、走行距離とも優れたものであった。

コーシュキンのチームは、1940年1月にT-34の試作車を2輌完成させた。T-34は、同年4月と5月に、ハルキウからモスクワまでの 2000キロメートルの走行試験を行って、クレムリンの指導者たちに姿を披露した……」という史実が元の話なのだ。

まっ、後は盛り盛りのお話し……、コーシュキン自身が走行試験を指揮して、いざ、スターリン、ジューコフ将軍が待つモスクワへ向う。途中、ナチスドイツの襲撃部隊が……、白軍上がりの盗賊に襲われ……、友軍に砲撃され……、裏切り者まででて……、どうにかこうにか、赤の広場に到着……、めでたしめでたし。

まぁ、マンガ(バンド・デシネ(bande dessinée)的な)、この波乱万丈ぶりはタンタンの冒険を思い起こしましたです。

私は大いに満足……ですぞ。


追記 200106

この映画の魅力は、なんといっても実車、本物の T-34 が走るところだ。

まぁ、いくらでもありそうだが、走行可能な実車を1940年時点の試作車に改装……運転席周りの出っ張りに三方向へのペリスコープ、砲塔前部の主砲基部あたり……なかなか良くできておりますです。

それに走りの軽快さ……いい感じです。まさに疾走……、大いに満足であります。


Posted by 秋山東一 @ January 4, 2020 03:38 PM | TrackBack (0)
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