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「もの」はどのようにつくられているのか?

BOOKS

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「もの」はどのようにつくられているのか?
―プロダクトデザインのプロセス事典 (Make: Japan Books)

著者: Chris Lefteri
監訳: 田中 浩也
訳者: 水原 文

ISBN: 978-4873116778
出版: オライリージャパン

定価: 3,240-円(税込)


原題は Making It だ。……こんな本って今までなかった。

工場で物がどのように作られているのかを他人事のように書いてある本はあったけれど、物を作ることを、自分というか個人 personal の視点で書いてある本ってなかったように思う。

本書の監修は Fablab 運動の中心、田中浩也氏だ。

彼は「文字の読み書き」の意味を敷延して「ものの読み書き」を導き出すのだ。物の作り方を理解し、物を作り出す……、それは今、全ての人に求められている能力なのだ。かって、全ての人に求められた文字を「読み」そして「書く」という能力と同じように……。


目 次
  序文(田中浩也)
  はじめに
  プロセスの比較

1 固体の切断

2 シート

3 連続体

4 薄肉・中空

5 固化
 
6 複雑

7 多様なデジタル・ファブリケーション

8 仕上げテクニック
   装飾性 機能性 装飾的・機能性

  用語解説
  索引

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私は建築設計者として、建築の作り方は学んだつもりだが、そこに使われている工業製品の作り方を全て知っているわけではない。

今。我々を取り囲んでいるプロダクト、工業製品の数々が信じられないくらい沢山の作り方でできているのがよく分かるのだ。

本書は工業製品の作り方のリファレンスであり、物を読み書く為の辞典の役割をになっているのだ。

もちろん、辞書がはじから読んでも面白いように本書も又、大いに面白いのだ。現代の物の作り方の多様性にびっくりなのだ。面白いぞ。


Posted by 秋山東一 @ June 6, 2014 08:54 AM
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