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「地震予知、即刻中止を」

THINK

本日14日の「47NEWS(よんななニュース)」にこの記事がのっている。

「日本政府は不毛な地震予知を即刻やめるべき」などとする、ロバート・ゲラー東京大教授(地震学)の論文が14日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。

我国の政府が進める「地震予知」……「地震は予知できる」は原発立地の安全を担保する為に使われている。福島原発事故の最中、実にタイムリーなニュースだ。

地震学者・島村英紀氏も又、地震予知は不可能を主張されていた。
しかし、冤罪で逮捕起訴され有罪、懲役三年執行猶予四年となり拘置所入りされた。氏は「私の逮捕は、地震予知計画という国の政策を著書で批判したための「国策逮捕」だという評価が定着しつつある。」と著書に書かれている。

 ● aki's STOCKTAKING: 私はなぜ逮捕され、そこで何を見たか。
 ● aki's STOCKTAKING: 「地震予知」はウソだらけ


ニュースは更新されて消されてしまうので、ここにニュース全文をのせておく。

「地震予知、即刻中止を」 東大教授、英誌に掲載

 「日本政府は不毛な地震予知を即刻やめるべき」などとする、ロバート・ゲラー東京大教授(地震学)の論文が14日付の英科学誌ネイチャー電子版に掲載された。

 「(常に)日本全土が地震の危険にさらされており、特定の地域のリスクを評価できない」とし、国民や政府に「想定外」に備えるよう求めた。

 「今こそ(政府は)地震を予知できないことを国民に率直に伝えるとき」とも提言しており、世界的な学術誌への掲載は地震多発国・日本の予知政策に影響を与える可能性もある。

 論文では、予知の根拠とされる地震の前兆現象について「近代的な測定技術では見つかっていない」と指摘し、「国内で1979年以降10人以上の死者が出た地震は、予知では確率が低いとされていた地域で発生」と分析。マグニチュード8クラスの東海・東南海・南海地震を想定した地震予知は、方法論に欠陥がある、としている。

 教授は「地震研究は官僚主導ではなく、科学的根拠に基づいて研究者主導で進められるべきだ」として、政府の地震予知政策の根拠法令となっている大規模地震対策特別措置法の廃止を求めた。

 また、福島第1原発事故についても「最大38メートルの津波が東北地方を襲ったとされる1896年の明治三陸地震は世界的によく知られている」とし、「当然、原発も対策されているべきで、『想定外』は論外だ」とした。

2011/04/14 02:02 【共同通信】
Posted by 秋山東一 @ April 14, 2011 10:28 AM
Comments

koikeさん、どうもです。ごぶさたいたしております。
島村英紀氏の講演を引っさげて全国行脚……存じ上げております。氏は「地震予知はできない」という主張を公にした先駆者として存じ上げております。原発推進という国策あっての「地震予知」ですから、今回の地震による原発事故発生ような事態にならなければ、このニュースも注目されなかったかも……ですね。

Posted by: 秋山東一 @ April 28, 2011 09:21 AM

島村英紀さんとご一緒して、名古屋・大阪・福岡・札幌・東京とセミナーを開いてきました。深い知見に裏付けられたお話は、世界の中で、まことに不公平にこの国を襲う地震とはいかなるものかが、よく分るお話でした。氏は謙虚にして、高潔な方でありました。

Posted by: koike @ April 26, 2011 05:47 PM

H2 さん、どうもです。
二元論でなく……はおっしゃる通りなのですが、この「地震予知」の問題は「できる/できない」の「できない」という意見を体制側が一方的に封殺し……弾圧してきたというところにあります。それは原発の「安全/危険」という二元論においても同じくなのです。
「地震予知はできる」「原発は安全」は……国策である原発推進にとって必要な理屈だったのだと思います。それは、冤罪というあってはいけない事まで引き起こしています。

Posted by: 秋山東一 @ April 17, 2011 01:16 PM

できる/できない、の二元じゃないと思うんですよね。
できる部分もあるけれどもすべてじゃない、ということをしっかり踏まえた上で、
謙虚に用心することができれば被害を減らせるかと思います。
今回の3.11にしても、その数日前の地震を前震と考える知見があれば、
被害を減らすことはできたのではないでしょうか。

Posted by: H2 @ April 17, 2011 08:39 AM

dics さん、どうも……ごぶさたです。
この「地震予知」も、この国の怪しい事の一つですが、原発の怪しさも酷いものですね。次から次へと怪しい御用学者の皆さんの「大丈夫」コールにあきれ返っています。
まぁ、この国の形を変えていかねば……と思っているのです。

Posted by: 秋山東一 @ April 16, 2011 06:58 PM

こんにちは。久しぶりにコメントさせていただきます。
貴エントリを拝見して、あらためて国の論理と一学者の理論との違いで「エライ事になる」という事実を、垣間見た気が致します。

このエントリと、関連する2エントリを拙ブログにてリンクさせて戴きました。m(_ _)m

Posted by: dics @ April 15, 2011 09:53 AM