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KOVAP / PORSCHE Traktor

Car , TOYS

PORSCHE_diesel_0.jpg+
あの PORSCHE ポルシェ・ブランドに農業用トラクター Porsche Traktor があったなんて知っているのは相当マニアックな方々であろう。

このティントイのモデルは1961年式の PORSCHE-DIESEL Master 419 なのである。

流線型のボンネット、そして鮮やかな赤いボディが特徴だが、チェコのブリキ玩具メーカー KOVAP のトラクターシリーズの頂点が、この全長150mm全幅90mmのポルシェトラクターなのである。

先日、AXIS の Le Garage でゲットしたものである。

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中身のメカニズムは同じ KOVAP の ZETOR Tractor と同じなのだが、新しくデザインされた PORSCHE Traktor は断然素敵に見える。

ZETOR の表面プリントは「牧歌的」といってもいいものであったが、PORSCHE はぐっとメカニカルに……これもいいのである。

私の ZETOR Tractor は1966年にプラハの玩具屋で手に入れたものだが、ハンドルやレバー、ホィール類がプラスチック製になっていて、がっかりしたものだったが、この PORSCHE はすっかり金属製……、それだけでも美しいのである。

PORSCHE_diesel_3.jpgPORSCHE_diesel_10.jpg

もちろん、ゼンマイ動力で、前進3段/後進1段のギャボックスも健在である。

ハンドブレーキも付いているが、ニュートラルで外すとアイドリング状態となる。

ゼンマイを巻くのは大きな後輪のシャフトにある。そこに付属のキイを挿入して巻けばいいのである。

もちろん、トラクターであるから後部には索引フックが用意されている。索引する種々の農業用の装備は ZETOR 他の KOVAP のトラクター共用である。

PORSCHE_diesel_6.jpgこのようにひっくり返して見ると、実に明快な作りをしているのかがよく分かる。

シャフトを中心軸としてギヤが巧みに構成されているに違いない。

しかし、残念ながら、ディファレンシャルギヤは備えていない、駆動されているのは左側だけで、右側はフリーなのである。

私はモールトン AM-5 に付いているスターミーメーチャー内装五段のようなギヤをイメージしているのだ。

一台分解してみたいと思っているのだが……。


KOVAP (コバップ)
  PORSCHE MASTER TRACTOR
  |Legarage Online Shop

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とても小さなパンフレットが付属している。本体の説明はこの通り少々だが、そのモデルである PORSCHE-DIESEL Master 419 について、その成り立ちから、そのメカニズムについての解説満載の豆パンフレットなのである。

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Posted by 秋山東一 @ November 15, 2009 04:36 PM
Comments

kawa さん、どうもです。
昔は、ここで最初に紹介した ZETOR Tractor だけだったのですが、その後、いろいろ外観を変えていろんなブランドのトラクターを登場させ、その頂点としての PORSCHE Tractor ということのようです。
プリントのデザインをリアルにしたのも効果的で、おほめいただくようなレベルになったものと思います。

Posted by: 秋山東一 @ November 16, 2009 07:37 PM

やっぱり、聞いて良かった。
教えて頂いたサイト、KOVAPのトラクター全部見ました。
レイモンドローウィーばりの流線型の鼻、ポルシェだけが断然格好良いと思います。

Posted by: kawa @ November 16, 2009 04:46 PM

kawa さん、どうもです。
スケールは 1:25 と書いてありますが、もちろん、ブリキの玩具ですから、ちゃんとスケールモデルに作った訳ではありませんでしょう。本当は、ディファレンシャルギヤが作られていれば言うことなし……なのですが。
kawa さんのおっしゃる「緑に黄色の奴」は JOHN DEERE ですね。ダイキャスト製のでかいのを持っています。

Posted by: 秋山東一 @ November 16, 2009 03:04 PM

見れば見る程出来が良い。
30センチ程の大きさだと言われても信じます。
ゼンマイのハンドルだけが凄く大きいのかとも、思えてしまいます。
保存やレストアの対象になるトラクタと言えば。緑に黄色の奴は何と言ったかなぁ。

Posted by: kawa @ November 16, 2009 01:14 PM

古山さんこと、Fu Manchu 博士、どうもです。
さすが、そのような事までご存知とは……1960年代、井関農機が輸入販売していたようですね。そういえば、「356クラブ」の会長は井関農機の会長であらせられたなぁ。
このチェコ製のブリキ玩具の説明書には、フェルディナンド・ポルシェ博士はチェコ出身になっていますね。まぁ、普通はオーストリア人になっていますが、オーストリア・ハンガリー帝国下のチェコ出身者ですから……。

Posted by: 秋山東一 @ November 15, 2009 08:09 PM

「フォードなんかヤダ、ポルシェにしてくれなきゃ帰らない。」というのが同世代の富士宮の開拓農家の子弟でした。今は皆借金に喘いでいます。

Posted by: 古山恵一郎 @ November 15, 2009 07:41 PM