090108

自由と規律

BOOKS

4004121418.jpg


自由と規律―イギリスの学校生活
岩波新書


著者: 池田 潔

ISBN: 978-4004121411
出版: 岩波書店
価格: 735-円 (税込)

本書を読んだのが半世紀前..........どこかにあるはずだが、探し出しても、もう読めるような状態ではなかろう。

書店で例の「岩波新書創刊70周年記念」キャンペーンで増刷された本書を手にした。初版第一刷が1949年、その59年後の2008年は第97刷というものなのだ。

帯には小田島雄志の推奨文だ。「図書」臨時増刊号の「わたしのすすめる岩波新書」の中で、四人の方が本書を取り上げておられるが、氏はその一人なのだ。


目次
序     小泉信三
まえがき  池田 潔

パブリック・スクールの本質と起源
その制度
その生活
 (一) 寮
 (二) 校 長
 (三) ハウスマスターと教員
 (四) 学 課
 (五) 運動競技
スポーツマンシップということ

少年時代、本書を読んだことが、その後の自分自信の信条の幾分かを形成していることを感じる。本書の[その生活]の章は次の言葉によって結ばれている。「..............彼等(パブリックスクールの生徒)は、自由は規律をともない、そして自由を保証するものが勇気であることを知るのである。」

1949年、戦後すぐに、著者の池田潔、序文を寄稿している小泉信三という日本人が、英国の教育を通して、日本人、日本の未来を思索していることを、今、知るのである。

Posted by 秋山東一 @ January 8, 2009 12:00 AM
Comments