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suicide door

Car

1958saab92b.jpg 1958 Saab 92B. © Martin Bergstrand

SAAB サーブ1958年/92型セダンだ。なかなか素敵な車だが、車の話しじゃなくてドアの話だ。ドアハンドルが前の方に付いているのに注目だ。これを suicide door って言うんだ。

suicide door スーサイドドアって「自殺ドア」ってわけだが、カート・ヴォネガットの「国のない男」で初めて知ったのだ。

.......わたしはかって、マサチューセッツ州ウェスト・バーンスティブルにある自動車販売会社の社長だった。名前はサーブ・ケープゴッド。.........
 まぁ、聞いてほしい。当時、サーブの車種はひとつきりで、フォルクスワーゲンに似たビートル型の2ドア・セダンだった。が、エンジンは前についていた。ドアはいわゆる自殺(スーサイド)ドア。座席のドアが前から後ろに開くので、何かあったときに車から飛び降りようとしても飛び降りることができない。..........

 ● Suicide door - Wikipedia, the free encyclopedia

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これは、私が1970年頃乗っていたダイハツ・ハイゼットのバンだ。

1968年から1972年にかけて販売されたS37系という軽自動車、軽トラック車初の角型ヘッドライト採用......となかなかのカッコなのだ。

ところで、これが suicide door スーサイドドアだ。たしかに、走行中何かあっても飛び降りるのは不可能だ。

ドアが足元から開くから、とっても乗り降りが楽で、キャブオーバー型には最適なドアと思うのだが、シトロエンの波板でできたようなバン Citroën H Van もそうだったし.......。

でも、いつのまにか、前にヒンジについた普通のドアになってしまった。

・ ・ ・ ・ ・

最近の自動車ショーなんぞで観音開きのドアがついた車が注目だが、観音開きのドアを「スーサイドドア」と呼んでいる向きもあるようだが、そりゃ半分そうでも、半分違うよ。



Posted by 秋山東一 @ December 2, 2007 01:10 AM
Comments

なんだか、自動車の話が自転車の話になってしまいましたね。

kazuhiko さんの「それにしても車輪モノは泥除けが美学と改めて思いました。」って自転車の話し.....と思っていたら、自動車のフェンダーも含むだったのですね。たしかに、このサーブのフェンダー、深く被せて、控えめなアメ車っぽい飾りがすてきです。

Posted by: 秋山東一 @ December 4, 2007 11:07 AM

門外漢ではありますが、自動車工学でもっとも立ち遅れている部分が、ワイパーとドアであると感じております。私もツーキニストとして、常日頃ドアゴン怪獣の危険を感じつつ、その懐に飛び込んだことも何度かあります。
コストや安全性を考慮すると現状を大きく打開することは無理としても、新たなアイデアが出てきても良いと思います。
対物安全性や使い勝手を考えると、住宅同様に引き戸の利用を、ワンボックス以外にも展開してほしいものです。

Posted by: go-shiyo @ December 3, 2007 12:26 PM

kazuhiko さん、どうもです。
ダイハツハイゼットも程なく、前ヒンジの普通のドアになってしまったと思います。さて、どうしてそうしたのかなぁ。
しかし、スーサイドドアの方が自転車には優しい....とは言えそうですが、気をつけないと。

Posted by: 秋山東一 @ December 3, 2007 10:51 AM

昔は有ったのに、なぜ今は無いのか?ここが問題です。整理しておくのは良いことだと思います。玉井さんの気になさる通り突っ込んだことが2度ほど有りますが、なんとか生きております。
それにしても車輪モノは泥除けが美学と改めて思いました。

Posted by: kazuhiko @ December 3, 2007 08:37 AM

go-shiyo さん、どうもです。
そういえば、スバル360もスーサイドドアでしたね。あの車ではそうじゃなければ、むちゃくちゃ乗り降りが難しかったでしょうね。
そのドアをエアブレーキ代わりというのは.......アイディアだけれども、まさしくスーサイドドアでありますね。

Posted by: 秋山東一 @ December 2, 2007 04:41 PM

またまた昔話で申し訳ありませんが、私が高校生ですから60年代も半ば過ぎの頃です。友人に整備工場の息子がいて半ば自家用にしていたスバル360がありました。商売柄チューンナップの真似事をしていて、週末になると試験走行と銘打って夜のドライブをしていました。場所は郊外の私鉄電車をオーバークロスする坂道で、下り坂で勢いを付けてギリギリ100キロを達成!坂を下りきった所に交差点が有りプアなブレーキを補助するため、両側にドアを広げてエァーブレーキにしてました。ドアが千切れないか心配でしたが........あれがスーサイドドアと言う名前だとは初めて知りました。

Posted by: go-shiyo @ December 2, 2007 03:10 PM

先生、ちょっとエントリー主題と内容が反れてしまいますが(笑)、
コチラでは通勤時間帯の渋滞緩和?でちょっと広めの歩道を普通四輪が
駆け抜けていきます(笑)...歩道でなく実は車道扱いになって居るの
かもしれませんが見たかんじの、姿かたちは『歩道』なんです...恐怖です...笑。

Posted by: たかさん @ December 2, 2007 02:34 PM

玉井さん、どうもです。
自転車にとって停車した自動車のドアは脅威でしょうね。最近、乗っていないので、ちょっと実感から遠ざかっていますが。
八王子くんだりでは、歩道を走る自転車が脅威です。まぁ、たくさん走っているし老いも若いもマナー悪いし......であります。

Posted by: 秋山東一 @ December 2, 2007 01:44 PM

たかさん、どうもです。
カート・ヴォネガットが言うように、走行中に飛び降りられない....というのが自殺ドアの名前の由来.....だけじゃなさそうですね、ロックしていないドアが風圧で走行中に開いてしまって、運転者が転げ落ちるなんてこともあるようですね。まぁ、観音開きも coach doors としてそう呼ばれているようですね。

Posted by: 秋山東一 @ December 2, 2007 01:01 PM

駐車している車のすぐ脇を自転車ではしので、停まっているクルマのドアが開かないか気にしています。ぼくが走る自転車は、せいぜい30KMすこしだからいいけれど、バイクだったらクルマにとって安全な開き方をされると、きっとドアが刃のようになるでしょうから、suiside doorでなくなるけれどkiller doorになってしまうわけですね。損失と利益がそうであるように、安全と危険を数量化したら、きっと合計はゼロになるんじゃないでしょうか。

Posted by: 玉井一匡 @ December 2, 2007 12:47 PM

某○視庁交○課の指導によると『降車時の後方安全確認はドアを小さく開けて後方より走行車が来ないこと』を確認したのち、車から降りるように(笑)と良くいわれます。
この『スーサイドドア』であるとちょっと難しいですか(笑)ね...。
しかし、こちらの方が車から降りるとき、かなり念入りに後の確認が必要?になりそうなので『フイッ』とドアをあけてしまうなんてことが、なくなるでしょうか?(笑)。
小生は『スーサイドドア』なるものをはじめて知りましたが『本来の姿かたち』をきちんとつたえる責が自動車メーカーにはあると、僕もおもいます(笑)。

Posted by: たかさん @ December 2, 2007 09:27 AM