伊丹十三の映画 | [ BOOKS , Cinema ] |
伊丹十三の映画
編集: 「考える人」編集部
ISBN: 978-4104749027
出版: 新潮社
定価: 2,100-円(税込)
講演会の時、司会者から記念館について感想を問われて「伊丹十三が自ら設計したような........」と答えたが、本書を読んで、まさしく、伊丹十三も又、建物からお土産のお饅頭に至るまで手を出してしまうのではないかと想像したのだ。
本書は伊丹十三監督作品のキャストへのインタビュー、ベテランから、ここでスターとなった俳優達、そしてスタッフ、キャメラから記録、美術、衣装等々、伊丹映画を支えたプロフェショナルへのインタビューで構成されているのだ。そのインタビューに答えた人達は異口同音に、伊丹十三がその全てに熟知し、その全てを自身で作り出しかねないほどエネルギーをかけたということだ。映画監督と言う仕事を自己の天命とする伊丹十三がそこにいるような気がする。
そのインタビューの中でも、伊丹映画全ての製作者であり伊丹プロダクション社長の玉置泰氏の巻頭のインタビュー「伊丹映画はこうして始った」が、伊丹映画の始りからその悲劇的な終り方まで、その全てを語っているように思える。
やぁ、面白かった。もっと彼の新しい映画が見たかったものであった。
Posted by 秋山東一 @ November 30, 2007 07:57 AM