日本の民家 1952 | [ Architecture , BOOKS ] |
Villa Savoye を五冊目の建築本として出版したばかりのバナナブックスだが、「建築ポケットブックス」というような小型の判型が特長だ。
バナナブックスを主宰する石原秀一氏がその成立ちについて語っている。「.................A5の版型を選んだ第一のわけは、岩波写真文庫の現代バージョンをつくりたかったことです。子供のころ、家にさまざまな岩波写真文庫があり、これが世界やさまざまなジャンルへの窓になっていたことが記憶のなかにあります。」と、MyPlace のコメント欄に書いているのだ。
そうか岩波写真文庫か。
私も大いに影響を受けた世代である。その頃、写真図鑑というような出版物は他にはなかったから、学校の図書館にあったのを片端から見ていた。もう既に手元にはないが、現代建築.....だったか近代建築だったか、それは自ら買い求めたという記憶がある。
というわけで、岩波写真文庫が古書市場でどんなもんか Google してみたのだ。
その結果、うちは岩波写真文庫専門ですよ.......というサイトがあったのだ。
岩波写真文庫は、岩波書店が1950年6月から1958年12月まで刊行していた写真集のシリーズだ。B6版で写真はもちろんモノクロだ。当時の定価は100-円で合計286冊が刊行されたそうだ。その後、1987年から1990年にかけてシリーズの一部が岩波写真文庫/復刻ワイド版として、初版本をそのままに復刻、B6判からA5判に拡大印刷して114冊が刊行されたそうだ。
そうか、石原さんが「A5の判型」と言っているのは、この岩波写真文庫/復刻ワイド版だったのだ。というわけで、オンライン古書店古本寅の子文庫で、たまたまあった「日本の民家 1952」を注文してみたのだ。
タイトル「日本の民家 1952」の「1952」はその初判が刊行された年次で、それがあるのは復刻版を意味するものだ。その他はまったく同じで、B6からA4へと拡大されているのだ。その製本も同じくホチキスの真中綴じとこれ又同じなのである。
バナナブックスと並べてみると同じA5判型で、バナナブックスはカラー版岩波写真文庫であるのが分かるのだ。
この岩波写真文庫の石原憲司、監修・写真なる「日本の民家 1952」は既に古書の扱いだが、資料的な価値も十分なものであった。
玉井さん、どうもです。
MyPlace も monde ならぬ myplace.mond.jp にされたのを思い出します。元来、玉井さんは「世界」が好きなのであります。
「古本寅の子文庫」を開いてみました。こうしてリストを見ると、岩波写真文庫にはとても魅力的なタイトルが並んでいたのだなと実感します。やっと自由を手にした時代の、知というものに対する姿勢と意気込みが伝わるようです。このシリーズ全体で「世界とはなにか」を伝えようとしていたのでしょう。
いまさらですが、岩波のフラグシップたる雑誌のタイトルが「世界」であることを思い出しました。ずいぶん長い間「世界」を読んでいません。本屋で「世界」を買おうと思いました。
に~ぜき さん、はじめまして、こんにちは。
「映画ってディテールなんだ」なんぞをお読みいただき恐縮であります。なんせ、1985年、もう20年以上前に書いたもので、赤面ものであります。
早速、ALL THAT BLADE RUNNER 拝見いたしました。ブレードランナーに特化したディープな世界、大変興味があります。これからじっくり覗かせていただきます。
今後ともよろしくお願いいたします。
はじめまして。ここにコメントするのは場所違いかもしれませんがぜひお伝えしたくて・・・・すみません。
「映画ってディテールなんだ」を読ませていただきました。
私、ブログでブレードランナーの飛行船のディテール分析をしています。
http://ameblo.jp/allbr/entry-10038446765.html
ぜひぜひおいでください。
では。
へえ~、なんだか歴史をかんじちゃいますねぇ~(驚)。
Posted by: たかさん @ July 21, 2007 10:40 AM