070618

BRUNING

Stationery

BRUNING_1.jpgちょいとやれているが、1970年頃使っていた鉛筆芯ホルダー用の芯削りだ。黒の縮み塗装がなかなか渋い雰囲気なのである。

すっかり忘れられているかも知れないが、図面は製図板の上で、T定規と三角定規を使ってトレーシングペーパーの上に鉛筆で描かれていた。

最初は鉛筆だったが、鉛筆芯ホルダーを使い、それがシャープペンシルへと進化していった。

鉛筆芯ホルダー時代の芯削りを一新したのがこの米国製の BRUNING だった。

それまでは、金属製のヤスリが付いたプラスチック製の箱が使われていたが、あまり健康的とは言えないし、ひっくり返したりしたら大変という代物であった。この新型回転式芯削り器によって、一躍進化をとげたのであった。

上部の筒状の部分に芯ホルダーを挿入し、そのまま回転させることによって芯を削ることができる。挿入部分を回転させて芯とヤスリの当たる角度を調整し、芯の尖り具合を選べるのだ。

BRUNING_2.jpg底部直径80mm、高さ70mm弱という大きさだが、重量は615gと重いのだ。上部は亜鉛ダイキャスト製だが、本体下部は鋳鉄製という素材が選択されている。これは特別に固定しなくても使えるという合目的なデザインなのだ。
あの頃、製図板の上にトレーシングペーパーを固定するのに重りを使っていた、鉛の円盤状の物をセーム革で包んだものが使われていたが、この芯削りも臨時の重りの役割もしたのである。

時折、貯まった粉末状になった鉛筆カスを捨てる時、真ん中のナットを外す。
内部は内側に紙ヤスリを貼った円錐形のカップがバネで押さえてある。鉛筆芯はその全周がまんべんなく削られるように、カップ部分は偏芯しながら均等に抵抗を与えるようになっているのだ。


昨年の5月2日の alpshima のエントリー「STEAM.STEEL&STARS」に「CHARLES BRUNING COMPANY の製図用ホルダー鉛筆の為の鉛筆削り」として登場していた。1970年銀座伊東屋とあるが、私も手に入れたのはそのあたりと思う。結構使っていた記憶があるが、独ダールのプラスチック製の芯削り器に移行していった。製図もT定規から平行定規へ、図面も重しで固定から、磁石で固定と変化していったのであった。


追記  070618

鉛筆芯ホルダー専門のウェブサイトがあった。もちろん、この手の芯削り器も網羅してある。
Leadholder.com: The Drafting Pencil Museum


Posted by 秋山東一 @ June 18, 2007 01:19 AM
Comments

alpshima さん、どうもです。
片付けていたら出てきました。こんなものが出てきてしまうものですから、片付け自体がなかなか進みません。

Posted by: 秋山東一 @ June 19, 2007 05:31 AM

たかさん、どうもです。
お若いのに、こんな物を知っているなんて......なかなかの通であらせられる。

Posted by: 秋山東一 @ June 19, 2007 05:29 AM

akiさま。
使い込んでいますね・・・。

Posted by: alpshima @ June 18, 2007 03:37 PM

懐かしい『代物』ですね...。

Posted by: たかさん @ June 18, 2007 08:20 AM