070510

紀録黎明

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昨日5月9日朝日新聞朝刊13版、9面[国際]欄、[世界発2007]に「満映の「終戦」に光」という見出しで、中国で、満映こと満州映画協会の終戦1945年を描いた劇映画の制作が始まったそうだ。

映画の題名は「紀録黎明(黎明の記録)」、監督は長春出身、大阪芸術大学博士課程に留学中の中国人、向陽氏(32)である。
映画の完成は6月、今夏には中国国内で公開される見通しだそうだ。

《映画「紀録黎明」のストーリー》

「満州国」の首都とされた新京(現在の長春)にあった「満州映画協会」の日本人スタッフの多くは、敗戦後も中国に足止めされた。中国共産党と国民党の激しい内戦の現実の直面する長春で、中国人カメラマンの郭進は共産党を後ろ盾にし、日本の映画人の協力を得て、新たな中国映画をつくろうと立ち上がる。日中双方の人々が「映画をつくりたい」との気持ちで思いを一致させ、友情が芽生えていく。

私の父、秋山喜世志は1945年2月、カラーフィルムの技術者として小西六から満映に出向、そして8月、ソ連軍侵攻そして敗戦、そして内戦という状況の中で中国人の映画制作組織である東北電影公司をつくるのに参加し、1953年に帰国した。

若かりし父が参加した歴史がどう描かれるのか、楽しみである。

aki's STOCKTAKING: 写真とともに百年
aki's STOCKTAKING: 父の遺言書 /1943

Posted by 秋山東一 @ May 10, 2007 08:11 AM
Comments

Dr.Fumanchu どうもです。
満州国国歌斉唱とは異な事、ドクターの世界いかなるものか想像もつきかねます。

Posted by: 秋山東一 @ May 11, 2007 08:19 AM

面白そうな映画ですね。
4月末にIWAN AMI系の記録映画作家 松川八洲雄の納骨に信州大鹿村まで出かけました。
戦後左翼知識人たちと一夜話しての感想は
「記録映画なるもの自体が20世紀的」というものでした。

家尊存命中は家族忘年会で満州国国歌を斉唱していたFumanchuとしては御父君の話も興味があります。

Posted by: Fumanchu @ May 10, 2007 12:42 PM