ARMTRON | [ TOYS ] |
ARMTRON アームトロンって20年以上前の TOMY の玩具だ。工業用のロボットアームを玩具、あるいはゲームとしたものだ。棚の上にずずぼけてホッタラカシになっていたのを、もう一度見直してみた。
(R) 右スティック
左右ー全体の水平回転 360度
前後ー全体の上下回転 30度
捻るーハンド部の捻り 360度
(L) 左スティック
左右ー先端部の水平回転 180度
前後ー先端部の上下回転 180度
捻るーハンド部の開閉
電源を入れるとモーターが動きだす。驚いたことにたった一つモーターによって全ての動き、それも複数の動きを同時にこなすことができるのだ。そしてスティックを操作するとカチッという音とともに動作が始る。二本のスティックで六種類の動作をさせることができるのだ。すごい。
あくまで子供用の玩具としてあるから、壊れたり動作しなくなったりするのを防ぐため、タイトな動作ではなく、全体に「遊び」を感じる動きではあるが、たった一個のモーターで動作させるということは、えらいのである。
このアームトロンはゲームとして販売されたため、時間制限のためのタイマーがある。コントロール盤の全面の ENERGY LEVEL なる表示がそれだ。これも全体を駆動させているモーターで動いている。
早速、慎重に裏側のビス7本をはずして分解してみた。上部のアーム部分と下部の制御部分とに外すことができたのだ。
その機構は、全てギヤの塊のようなものだということが理解できた。モーターの回転はスティックの動作によってクラッチ機構を通じて円盤型のギヤ六枚を回転させる。それが上部機構に繋がっていくのだ。簡単な機構ならばユニバーサルジョイントでいうことになるが、回転しうる、あるいは回転中の機構を伝えねばならないということになるのだ。
このような機構が各関節部分、5ヶ所に全てあるのだ。巧妙な機構、その設計がある。
今風のロボットにこのような仕掛けはない。各関節毎にサーボモーターを設ければよいからだ。このロボットアームにはたった6個のモーターでよいのだ。MECCANO のスーパーモデルの多くは一個の動力でどんな多彩な動きをするメカニズムを作り出そうとしている。このアームトロンは格好のメカノ的な仕掛けと思える。
子供用の玩具、それもゲームとしてあるのはいかにももったいない。メカモのような組立てキットとしてあれば、どんなに面白いかと思うんだけど。
このメカニズムは面白い。たった一個のモーターで6種類の動作、それも動作中の5カ所の関節を経由して先端のハンドブを開閉させる。このアームトロン、144個のギヤが使われているそうだが、凄いのである。
どんなメカニズムなのか分解、解読してみようと考えているのだ。
これを最初に手にした時、そんなに感動もせずそのままに放置していました。今回、埃をはらって掃除して動かしてみたら、とてつもない設計があると感じました。
もう、一度、分解してみてあるのですが、完全に分解したレポートをエントリーしようと考えています。
一台だけだと部品を壊したりした時困るので、もう一台欲しいなぁと検索して探したら、昨日18日に終了する Yahoo のオークションに出品されていたのでゲット(身近の工作員が)しました。このエントリー、ちょっと前に作ってあったのですが、それを清ませてからと(ちとせこい)本日エントリーというわけです。
栗田さんとはこんなニアミスみたいなことが時折ありますね。私も「ミーム—心を操るウイルス」を読んでみようと思います。
私もまったく同じような状況で、事務所の棚の上にあったアームトロンを掃除し、まつわる技術的な思い出話をエントリーにして疎開させようと考えていたところでした。
個人的な見解ですが、今回の偶然、それにブログにおける文化的伝達がこのような媒介物によって理解しやすく遺伝していく状況に「Memeミーム」の力を感じています。
提唱者であるリチャード・ドーキンスの著「利己的な遺伝子」よりも、マイクロソフト社でワープロソフト「ワード」を最初に作ったリチャード・ブロディが書いた一般向けの本「ミーム—心を操るウイルス」を読んでみようかと思っています。
お互いのアームトロンへの思いが、ブログにおける「ミームの力」を気づかせてくれたようです。