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RINKEN / Model House +R

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100_3697.jpgリンケン田村さんとの唯一の仕事は、益田のモデルハウス+Rだった。

リンケンの設計施工ということで、私は基本計画を担当した。

2009年4月15日に、長崎から陸路、益田に入り田村さんに敷地をご案内いただいた。
その五ヶ月後の9月17日、このエスキースに基づいた模型を広島から車で届ける。

写真は2010年3月16日、空路益田に入り現場、そこで細部を詰めた時の写真だ。

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島根県益田市東町、広島に向かう国道191号の益田トンネルの手前の南側だ。

田村さんが「Wの悲劇」とか「Mの喜劇」と自嘲的に呼んでおられた敷地、国道の拡幅にともなって残った土地、南側道路によってMあるいはW形の不定形の土地だ。

必要な施設は、小さなモデルハウスと他用途な集会室だ。

平屋フラットルーフの集会室を道路に平行なラインとし、片流れのOMソーラーの屋根二階建てのモデルハウスとを組み合わせたものだ。


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必要な仕様として、石見地方特有の石州瓦の屋根も見せたいというものがあり、集会室に吹抜けを作り、草屋根のフラットルーフの上に屋根を作った。北側道路側に傾斜した屋根は、石州瓦の赤い屋根を見せるようにした。

モデルハウス二階からは道路側眺望が利く、小さなバルコンを設けた。

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構成は単純なのだが、いろいろな要素が自己主張しているような集合体だ。

私にとっては、今もって実践している方法だ。

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+Rと名付けられ、リンケンの一時代を代表することになる。

もう、10年以上経過……、モデルハウスはその役割を終え、住い手のいる住宅に……。

これを一緒に作った田村さんは逝ってしまったが、私にとっては大事な仕事として記憶に留めている。


Posted by 秋山東一 @ January 25, 2021 10:41 AM | TrackBack (0)
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