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オクトーバー:物語ロシア革命

BOOKS

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オクトーバー:物語ロシア革命



著者: チャイナ・ミエヴィル China Miéville
訳者: 松本 剛史

ISBN: 978-4480858108
出版: 筑摩書房

価格: 2,916-円(税込)


今年2017年は、ロシア革命から100年……、それを記念して色々と出版物が出ているようだ。

本書も今年出版、題名「オクトーバー」は、もちろん10月……、10月25日のロシアの首都ペトログラードの武装蜂起で始る「十月革命」の物語なのだ。

著者のチャイナ・ミエヴィルは英国の小説家、SF作家的……翻訳本も結構ある。しかし、私は本書で初めて読むのだが、もう一つ、彼はれっきとした社会主義者でもあるのだ。

彼は「イントロダクション」の中でで本書のことを次のように書く。

「……あの驚異の物語に関心をもち、自ら進んで革命の律動に身を任せようとする人たちのための短い序奏である。これこそまさに、私が語ろうとしている物語なのだ。一九一七年とはひとつの叙事詩であり、冒険と希望と裏切りの、ありそうにない偶然の一致の、戦争と策謀の連続する一年だった。勇敢さと臆病さの、愚行と笑劇の、豪気と悲劇の一年だった。新時代の野心と変化の、ぎらつく光と鋼と影の、線路と列車の一年だった。」

おう、これを読まないでおられようか。


目 次
   イントロダクション

 1 一九一七年前史
 2 二月 歓喜の涙
 3 三月 「〜限りにおいて}
 4 四月 蕩児の帰還
 5 五月 協調と雌伏
 6 六月 崩壊の文脈
 7 七月 熱い日々
 8 八月 潜行と謀議
 9 九月 妥協と不満
10 レッド・オクトーバー

   エピローグ

   謝辞
   訳者あとがき
   人名録
   索引


本書はフィクションではない、全て事実で構成されたドキュメンタリーのように構成されている。1917年の2月からの一月一月を重ね、武装蜂起した人民による10月25日の「冬宮突入」へ、……赤い十月へと雪崩れ込んでいくのだ。

Posted by 秋山東一 @ October 31, 2017 08:40 AM | TrackBack (0)
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