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一汁一菜でよいという提案

BOOKS

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一汁一菜でよいという提案 


著者: 土井善晴


ISBN: 978-4766129540
出版: グラフィック社

価格: 1,620-円(税込)

帯の「食事はすべてのはじまり」という文言からして、何か原理主義的な内容を予感させるものだが、一章目の「今、なぜ一汁一菜か」の「食は日常」の最後の文には驚かされる。

「一汁一菜とは、ただの「和食献立のすすめ」ではありません。一汁一菜という「システム」であり、「思想」であり、「美学」であり、日本人としての「生き方」だと思います。」

おおう、この原理主義的な言辞……、マニフェストではないか。大いに好みだ。

この土井善晴なる料理家、テレビなんぞでお馴染だが、昔の料理番組の土井勝のご子息とは存じ上げている。
柔らかい物腰、関西弁でありながら、何か明晰な考えをお持ちのように……感じていたが、やっぱり……だったのだ。

本書を家内在の折りには、手に取ることもなかったのだが、自立せねばならない現今……、手に取ったのだ。


【 も く じ 】

今、なぜ一汁一菜か
  食は日常
  食べ飽きないもの

暮らしの寸法
  自分の身体を信じる
  簡単なことを丁寧に
  贅と慎ましさのバランス
  慎ましい暮らしは大事の備え

毎日の食事
  料理することの意味
  台所が作る安心
  良く食べることは 良く生きること
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一汁一菜の実践
  食事の型「一汁一菜」
    日本人の主食・ご飯
      合理的な米の扱いと炊き方
    具だくさんの味噌汁
      手早く作る一人分の味噌汁
      味噌について
      すぐにできる味噌汁
      その季節にしか食べられない味噌汁
  一汁一菜の応用
  一汁一菜はスタイルである
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作る人と食べる人の関係
  プロの料理と家庭料理
  家庭料理はおいしくなくてもいい
  作る人と食べる人の関係「レストラン(外食)」
  作る人と食べる人の関係「家庭料理」
  基準を持つこと

おいしさの原点
  和食の感性 考えるよりも、感じること
  縄文人の料理
  清潔であること

和食を初期化する
  心を育てる時間
  日本人の美意識
  食の変化
  何を食べるべきか、何が食べられるか、何を食べたいか
  和食の型を取り戻す

一汁一菜からはじまる楽しみ
  毎日の楽しみ
  お茶碗を選ぶ楽しみ、使う楽しみ
  気づいてもらう楽しみ、察する楽しみ
  お膳を使う楽しみ
  お酒の楽しみ、おかずの楽しみ
  季節(旬)を楽しむ
  日本の食分かを楽しむ、美の楽しみ

きれいに生きる日本人
   ー結びに代えて


Posted by 秋山東一 @ February 22, 2017 12:02 AM | TrackBack (0)
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