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| 秋山博美・永眠 | ［ ABOUT ］ |
10月5日早朝、私、秋山東一の妻・秋山博美が亡くなった。
連休明けの10月11日午前中に渋谷区の代々幡斎場で、子供たち四人と永田姉上二人と甥、その他、長年住んだ渋谷区上原の親しい友人たちだけの小さな「秋山博美お別れの会」が開かれた。
会は無宗教で、彼女が残した iPod に残された楽曲が流れる中、子供たちが制作した400枚に及ぶ写真のスライドショー、彼女の子供時代から、青春期、そして結婚、母親時代とたどっていった。
左側の写真が遺影として使われた。
沢山の写真の中から、いわゆる「遺影」になるものを探したのだが皆無、私が今まで見たことのなかったこの写真を選んだ。
凛として彼女の一面をよく表していると思ったからだ。顔でなく雰囲気を……、レコードジャケット風にと二男洋介が制作したものだ。
1998年4月19日52歳の時、都立大学付属高校の構内での写真だ
故・秋山博美のこと
2016年10月5日午前4時、虎ノ門病院梶ケ谷分院、姉と私、子供たち四人に見守られて穏やかに秋山博美は逝ってしまった。……享年70歳だった。
病室内で転んでしまうという事故で頭を打ち、本院の脳外科に移されていたが、本人の希望で分院に戻った20時間後のことであった。
彼女は1946年,、昭和21年1月18日、大阪帝塚山に繊維産業で成功を収めた事業家の父と寺の娘という厳格な母のもと、永田家の兄四人姉二人の７人兄弟の末っ子として生まれた。
名古屋に移り八事小学校、金城学院中学校・高等学校、金城学院大学と何不自由なく育った。
1973年、昭和48年1月、藝大美術学部建築科出身の兄・永田昌民の同級生の秋山東一と結婚する。独立したばかりの建築設計者の妻としての生活、ちょっと不自由な生活になったかも……。
渋谷区富ケ谷・上原での生活、そこで 三人の子供の母となる。 研介、洋介、荘介と四年ごとの子供たち、彼らの学校生活の中で、沢山の知己を得る。絵手紙その他、沢山の友人と共に大いに活躍した。
又、秋山東一の妻として、老いてきた秋山両親の介護にも専念、二人の最後を見送ることができた。
2003年、秋山両親のいなくなった古家にに引越して八王子での新しい生活を始める。そこでも多くの友人に恵まれ、初めての職業人としての生活も経験する。
2005年、悪性リンパ腫瘍という病気であることを宣告される。進行の遅いガンであること故、二ヶ月に一度、虎ノ門病院血液内科に通院し検査を続ける。
しかし、昨年2015年夏、腫瘍発見……病気活発化……、抗がん治療で入退院を繰り返す。自家移植なる最終的な治療を行うも効果なし。
2016年8月22日、台風の日、虎ノ門病院梶ケ谷分院に入院した。最後の入院だった。
どうしても会わなければならない人がいた。5月に結婚し、荘介の妻となった押木絵夢のご両親だ。9月6, 7日の外泊許可……、八王子までご足労いただいて、やっとお会いすることができた。それが最後の自宅での生活だった。
もう最後が近いのは分かっていた。いろいろの段取りについて彼女の希望があった。小さな葬儀、その最小の仕様について……。子供たち、姉たち、最低限の友人二人等……。
そうそう、彼女は無類の動物好きだった。昔、私の誕生祝いにウサギをプレゼントしてもらったことがある。1984年、パイパー PIPER が荻窪からやって来た以来、いつもネコがいる家になった。
もういなくなったパイパー PIPER や、木曽からやってきたゴン・ノンの兄妹ネコ、そして、今いる横浜からやってきたタン・トンの二匹だ。
彼女はネコについての考えがあった。「どんなネコでも良く育てれば、良いネコになる」
今にして思えば……、 ネコについての考えは人についても同じように考えていたのではないかと思う。「どんな男でも良く育てれば、良い男になる」……。子供でも夫でも……。
私との最後の会話は、分院に戻る前の虎ノ門本院の病室でだった。ちょっと照れたような表情をして、彼女は言った。
「トウイチさん……、いままで、そう呼ぶことはなかったけど……。……十分幸せでした。……最後まで面倒みてあげられなくてごめんなさい。」
博美さん、永い間ありがとう。さようなら、又。
秋山研介（ 長男）
秋山洋介（ 二男）
秋山荘介（ 三男）
秋山絵夢（荘介妻）
Posted by 秋山東一 @ October 11, 2016 09:26 PM | TrackBack (0)
美しいお写真。
素敵なお母様でした。
夜中によっぱらって押し掛けても、優しく迎えてくださって、用意してくださったおいしい朝食と、甘いコーヒー牛乳が忘れられません。
またお会いしたかったです。
荘介さん友人
Posted by: @ October 12, 2016 02:11 AM