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まちモジ

BOOKS , Font

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まちモジ 日本の看板文字はなぜ丸ゴシックが多いのか?

著者: 小林 章

ISBN: 978-4766125443
出版: グラフィック社

定価: 2,100-円(税込)

フォントデザイナー・小林章氏の「フォントのふしぎ」は実に面白かった。副題の「ブランドのロゴはなぜ高そうに見えるのか?」も実に納得……。フォント好き必携の本であるのだ。

これは第2弾、こんどは「日本の看板文字はなぜ丸ゴシックが多いのか?」でやってきたのである。書名のように街にある文字の数々、フォントの数々を見せてくれるのだ。

内容は系統的でもなんでもない、アトランダム……、実にそれが楽しい。街中を散歩しながら、フォントの授業を受けているような……実に楽しいのだ。

これも、フォント好きなればのことかも……。


目 次
まえがき

1 日本に丸ゴシックが多い理由
  (ヨーロッパの「止まれ」コレクション/ 日本の道路標識/ 日本はよく考えると丸ゴシックだらけ ほか)
2 世界のまちモジ観察
  (ドイツの文字は独特の字形/ ドイツっぽい書き文字風ロゴ/ フュッセンの案内板 ほか)
3 フォントの世界
  (マクドナルドが使っているフォントは/ Lufthansaの「軽量化」/ カスタマイズ版Akkoがドイツの大手スーパーマーケットに ほか)

書体索引・書体見本
あとがき

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まぁ、どこにでもある訳ないけど…… BAUHAUS……。

副題である「日本の看板文字はなぜ丸ゴシックが多いのか?」の分析は実に面白い。

デジタルフォントもカッティングシートのない時代、看板は職人の仕事、そこで「読みやすくオフィシャルに見える標準的な文字」として丸ゴチックが選ばれた……という推理から、今でも手描きできる看板職人の方々に実際に描いてもらったのだ。

そこで、丸ゴチックがいかに優れているのかが明かにされるのだ。

街で見かける文字、文字、文字……、日本から、在住されているドイツ、ヨーロッパ各国、米国、南米、香港、バンコク……、世界の街角の文字が分析される。

最後のフォントの世界の細部、アクセント、リーダー罫、中黒、ドレスコード、最後の「フォントって、こうやってつくるんだ」まで、フォント好きにはたまらない一冊なのだ。

Posted by 秋山東一 @ January 29, 2014 07:28 AM
Comments

玉井さん、どうもです。
私も丸ゴシックは使ったことないなぁ……、’何か媚びてる風に感じるんだよな。本書で、看板職人が丸ゴシックを見事に扱うのを見ると……、おおいに納得です。
とにかくアトランダム……、いろいろ唐突……、面白いです。

Posted by: 秋山東一 @ January 30, 2014 10:02 PM

その前に、書き忘れたこと
実をいえべ、ぼくは自分で丸ゴシックを使ったことがないのです。それで、興味をもちました。

Posted by: 玉井一匡 @ January 30, 2014 07:25 AM

図書館にあるかなと思って検索したら、中野区では貸出中で5人も予約がありました。それほど多い数ではないけれどフォントに興味をもっている人たちがそんなにいるのかということに認識を新たにしました。
新宿区では貸出中でしたが蔵書が2冊あって、もう1冊はすぐに予約できました。

Posted by: 玉井一匡 @ January 30, 2014 07:21 AM