木を変える | [ BOOKS ] |
そこで、氏の他の聞き書きを読んでみたくなった。
沢山の本が出ていて大いに迷ったが、竹内の本と同じ出版社アートオフィスプリズムから出ていた本書を読んでみることにしてみた。
この「木を変える」の主題であるEDS、聞き書き相手である、その開発者である石井幸男なる人物を知らぬままに本書を手にとってみたのだ。
第一章 生い立ち
第二章 放浪時代
第三章 限界と再生
第四章 木癖との戦い
第五章 未来のEDS
宮大工・小川三夫棟梁との対談
群馬県甘楽郡南牧村大字星尾字道場なる生地……特に道場……、今は、Google Map なんぞで丸裸だが、山奥での生活が語られていく。このような貧しい生活があったのか……は大いに感銘を受けたのだ。
その山奥から富岡での高校生活、そこからの波乱万丈(……と言う言葉しか思いうかばない)な人生の展開なのだ。山奥の貧しい生活、高校での喧嘩、番長、山行、山岳部、そして就職、飯場、喧嘩、留置所、沖仲仕、手配師、密航、牛飼い、放浪、伊豆、故郷……これだけでも本の一部だ。鮨屋、結婚、二人の兄の倒産、ヤクザ、手形、造園会社、花市場、三越、造園、債券放棄、解決、病気、漢方医、乗馬クラブ、内村鑑三、ここからやっと、『先祖の山をいかせないか』となるのだ。ここまで半分……。
その後、EDSの開発物語になるのだ……。
● 株式会社 イー・ディ・エス研究所 EDS研究所 イーディーエス研究所
木材、建築材料の未来はここにあるのだろうか……、実に興味深い世界がここにあるのだ。