鹿児島の Apple Inc. | [ BeV Standard , THINK ] |
一昨日、昨日、2月2, 3日の鹿児島滞在……、これは21, 22日に行われる「秋山設計道場第7クール第2回@鹿児島」について、シンケンの迫さんとの事前打合せにコスモの鈴木さんと出かけたのであった。
2日昼に雪舞う鹿児島空港から鹿児島中央駅に移動し、広島から新幹線でやってきた鈴木さんと合流、シンケン・スタッフの坂上さんの案内でシンケンの特徴的な三軒の住宅を見学、その夜は迫さんとスタッフを交えて騎射場で大いに飲んだのであった。
翌3日は、朝から本社シンケンスクェア4階で打合せ……、その後昼前に、天文館に移動しシンケン天文館モデルハウスで迫さんのご案内と打合せをまとめていったのだ。
そんなこんな迫さんのモイスの家のモデルハウスを見、新しく出来た離れを見、デンマーク製のストーブのデザインを見……、迫さんとは、シンケンとは何なのかを考えていた。
そして、……ふと思いついたのだ。
この天文館マルヤガーデンズの「シンケン・モデルハウス」はシンケンの Apple Store ではないか……と思ったのだ。シンケンはそこで何かを売っているわけでない、しかし、シンケンの家によって作り出されるであろう生活、生活のスタイルを提案しているのだ。それは Apple Store と同じではなかろうか……。
そう言えば迫さんこと、迫英德氏は「我が道を行く人」であった。ご自身の考えることを進めることに邁進し、日本一の地域工務店、アーキテクトビルダーと言われる世界を作り出してきたのだ。
それをつくり出してきた道は、毀誉褒貶の世界、それに耐えてきたのは、まさしく、迫の「現実歪曲空間」というべきものがあったのだ。私は長い付き合いの中で……、それを知っている。
最近、ジョブズが作り出した最高の傑作は、Mac でも、iPhone、iPad でもなく、Apple 自体ではないかと言われている。迫さんも、彼の作り出した「 LLB 」や 「モイスの家」ではなく、 SINKEN シンケンこそが、彼の作り出した傑作……、と言われて欲しいと思った。
それは、今のシンケン、そのスタッフ諸君の双肩にかかっているのだ。そう、それは鹿児島の Apple Inc. ……なのだ。
何気なく、迫さんについて書いたものがあったなぁ……と探してみたら、1999年に住宅建築誌に書いたものがあった。今の迫さん、そのシンケンを成り立たせているものは既にここに書いてある……と思った。13年前の論考なのだ。