マグネシウム文明論 | [ BOOKS ] |
マグネシウム文明論 石油に代わる新エネルギー資源
PHP新書
著者: 矢部 孝/山路 達也
ISBN: 978-4569775616
出版: PHP研究所
価格: 756-円 (税込)
マグネシウム……とあっても何が何だか……、その上、文明論ときちゃあますます何が何だか分からない。
副題には「石油に代わる新エネルギー資源」とあって、帯には「CO2 25%削減の秘策はこれだ!……「太陽光」「水素」の限界を超える革新的技術「タイム」誌など世界も注目」とある……、やぁ、もう読んでみなくちゃ分からない。
マグネシウムと言えば、リコーの GR digital がマグネシウム合金製のボディだったなぁ……と思い出すくらいだが、とにかく手に取ってレジに向かったのだ。
第1章 石油文明に代わるのは、自然エネルギー・水素社会か?
第2章 太陽光からレーザーをつくる
第3章 レーザーでマグネシウムをつくる
第4章 マグネシウムを燃やす
第5章 海水から淡水とマグネシウムを取りだす
第6章 マグネシウム循環社会がやってくる!
あとがき
参考・参照文献
1.太陽熱を利用した淡水化装置を使って、海水中の塩化マグネシウムを取り出す。
2.熱を加えて、塩化マグネシウムを酸化マグネシウムにする。
3.太陽光励起レーザーで、酸化マグネシウムを金属マグネシウムに製錬する。
3.マグネシウムを交通機関や発電所などの燃料として利用する。
4.燃料として利用したあとは、酸化マグネシウムが残る。
5.3.へ戻り。酸化マグネシウムなどを太陽光励起レーザーで再び金属マグネシウムに製錬する。
これらを成り立たせる技術がSFのものでなく、今発展途上の技術であることが本書の中で語られている。
車一つとっても、マグネシウム空気電池車となり、それを成り立たせる専用のインフラを必要としない。現状の電気自動車にとっては、ガソリンスタンドのように充電スタンドの整備が欠かせないが、マグネシウム空気電池車はコンビニでマグネシウムカセットを買い、使用済みのカセットを引き取ってもらうのだ。
「マグネシウム循環社会」……、知らなかったことだが、まさしく世界は変わるのだ。現政権の提唱する「CO2 25%削減」をこれによって実現させ、世の中、社会の仕組みを根底から変革させることになるに違いない。
● 東工大クロニクル-No.402
● The Magnesium Civilization
● binWord/blog
shin さん、どうもです。
この研究者の皆さん、詐欺師に騙されたりして……というのを読んで、そんな人たちを信用できますか……と言った友人もいますが、これこそ現政権の国家的プロジェクトに相応しいと思うのですが、まぁ、何事も「しがらみ」が……ということはありそうです。
元素記号がやたらに増えているのをiPhoneのアプリで確認しました
でも最古のマグネシウム、役立ちそうです
まさに温故知新....
ケンさん、どうもです。
マグネシウムは日本では最もよく使われている下剤だそうですね。私にとってマグネシウムといえば、写真撮影の仕掛けとしてです。
昔、室内で記念写真といえばマグネシウムを「焚く」でした。写真屋さんがパレット状の器具を頭上に掲げて、ボンっと光らせたものでした。
酸化マグネシウムは下剤として利用されていると思いますが、マグネシウムというのは便 convenience を生み出すのですね。辞書で引くと convenience には公衆便所の意味もありました。
Posted by: ケン @ January 11, 2010 11:28 AM