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濹東綺譚

BOOKS

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濹東綺譚
岩波文庫
著者: 永井 荷風

ISBN: 978-4003104156
出版: 岩波書店
価格: 483-円(税込)

おいおい、こんなのも読んでいなかったのかい.....と言われそうだが、そうなのである。

もちろん、本書が永井荷風の代表作で内容も.......なことは知っているのだが、ちゃんと読んではいなかったのである。

『坊ちゃん』はなぜ市電の技術者になったのか」の一章「どうして玉ノ井駅が二つもあったのか」を読んで、俄然、あの玉ノ井界隈に興味がわいてきてしまったのだ。
もちろん、本書読了、やぁ、いいですね。木村荘八の挿絵もいいし...........1930年代にタイムスリップしそうなのであーる。

MyPlace の玉井さんに本書について話したら、受験の面接の時、最近読んだ本を聞かれて本書を言ってしまった.......なんて話していた。
しかし、氏にとって縁浅からず........場所は玉ノ井だし、その主人公の名前は大江匤で、冒頭に巡査に尋問され名前を尋ねられた時、「匤は匚に王の字をかきます。一タビ天下ヲ匤スと『論語』にある字です。」と答えているのだ。

Posted by 秋山東一 @ December 25, 2008 02:07 AM
Comments

いや、あたしゃそんなに早熟ではありません。
大学の試験の時です。

Posted by: 玉井一匡 @ December 26, 2008 11:43 AM

neon さん、どうもです。

>この歳になると、風俗や風景、季節の描写などがしみじみと読めるようになりますね。

若い頃じゃなくて、今頃読んでいるのですからなんともですが、分かります。
今日は現地に参ります。資料ありがとうございました。今回、静かに行きますから...........。

Posted by: 秋山東一 @ December 26, 2008 09:56 AM

ワタシは十代の時初めて読んで、(当時岩波文庫は学校の図書館には必ず揃っていましたし)何だかその纏綿たる情緒とあの挿画に非常に惹かれてしまった、何とも変な奴でした。ミッション系の女子校だったせいか、当時この本の図書カードには、ワタシ以外借りた記録がありませんでしたねぇ。
この歳になると、風俗や風景、季節の描写などがしみじみと読めるようになりますね。

Posted by: neon @ December 26, 2008 09:19 AM

玉井さん、どうもです。
ところで、上記の面接.....って、中学、高校、大学.....どれですか。

Posted by: 秋山東一 @ December 26, 2008 08:32 AM

もうひとつ、wikipediaで見つけました。
大江匡房の誕生日は12月7日で、私と同じなのでした。

Posted by: 玉井一匡 @ December 25, 2008 11:40 PM

若輩者には少々手に余るものだったのでしょう、それっきり読んだことがないので内容をあまり憶えていません。そういえば、上記の面接の時にこの本といっしょに「若きヴェルテルの悩み」を挙げましたが、「両極の本だね」と笑われたのでした。
 主人公が「大江匡」という名前だったとはまったく憶えていませんでした。大江匡房から取った名前なのだろうと思ってwikipediaを見てみると、お堅い学者だと思っていたのですが「遊女記」なんていう本も書いたのだと、知りました。ますます、この人の名前からとったにちがいないと思いました。
 青空文庫にきっとあるだろうと思っていましたが、ないですね。買って読むことにします。
http://ja.wikipedia.org/wiki/大江匡房

Posted by: 玉井一匡 @ December 25, 2008 11:37 PM