080806

Norden Bombsight

TOOLS

norden_0.jpg

今日8月6日は広島原爆記念日だ。1945年のこの日、広島に世界初の原子爆弾が投下され、一般市民十数万人が死亡し市街地は壊滅した。

この爆撃が米軍爆撃機 B29Enola Gay エノラ・ゲイによって成されたことはよく知られているが、そこで大きな役割を担っていたのが、この機械だ。 Norden Bombsight ノルデン爆撃照準器という。

第二次世界大戦中の爆撃は昼夜間を問わず目視攻撃が通常であり、米軍爆撃機には、この最高機密の兵器であるノルデン爆撃照準器が使われていた。広島、長崎..........東京、もちろん、八王子も、爆撃目標はこの照準器に捉えられていたのだ。

Wikipedia の「広島市への原子爆弾投下」の記事には、原子爆弾投下に際しての B29 内の作業について次の記述がある。

...............午前8時12分、エノラ・ゲイが攻撃始点(IP)に到達した事を、航法士カーク陸軍大尉は確認した。機は自動操縦に切り替えられた。爆撃手フィアビー陸軍少佐は Norden Bombsight ノルデン照準器に高度・対地速度・風向・気温・湿度等の入力をし、投下目標(AP)を相生橋に合わせた。相生橋は広島市の中央に流れる太田川が分岐する地点にかけられたT字型の橋である。特異な形状は、上空からでもその特徴がよく判別できるため、目標に選ばれた。
...............

午前8時15分17秒、核爆弾リトルボーイが自動投下された。3機のB-29は投下後、熱線や爆風の直撃による墜落を避ける為にバンクして進路を155度急旋回した。再び手動操縦に切り替えたティベッツはB-29を激しい勢いで急降下させ、キャビンは一時無重力状態になった。

リトルボーイは爆弾倉を離れるや横向きにスピンし、ふらふらと落下した。間もなく尾部の安定翼が空気を掴み、放物線を描いて約43秒間落下した後、高度約600メートルの上空で核分裂爆発を起こした。

このノルデン爆撃照準器の原理は、照準にあたる爆撃手自身が機を操縦することにある、その時の操縦手の仕事は機を水平に保つという程度なんだそうだ。
今様であればコンピュータの仕事だが、この手のものを analog computer という。

Posted by 秋山東一 @ August 6, 2008 08:15 AM
Comments

GG-1 さん、どうもです。
カテゴリーに ARMS がないものですから、TOOLS にしました。手元にあれば TOYS ですけれど.........。

Posted by: 秋山東一 @ August 7, 2008 09:06 AM

ノルデンはレビと並ぶ有名機械ですが
果たしてカテゴリはToolかどうかは立場に因るものと思はれます
私ならToyかな
不謹慎かも知れませんが

Posted by: GG-1 @ August 6, 2008 10:07 AM