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川の地図辞典・出版記念ウォーク

Event , JEDI , Map

Komagome_080316_1.jpg16日の日曜日午後、かねてより予告されていた「川の地図辞典・出版記念ウォーク」に参加した。

集合場所であるJR駒込駅には、今回を企画主宰する「之潮 (コレジオ) 」の芳賀啓氏、案内人の著者・菅原健二氏が既にお待ちになっていた。

いつものアースダイバーズ ( 最近、Jedi ジェダイなる呼称を正式に採用 ) の面々、そして、初めてお会いする方々、配られた充実の資料を手にして総勢20名が山手線に沿って谷を下り、谷田川に架かっていた鉄橋の下を潜ってアースダイビングが始ったのであった。

Tsuji_080316_1.jpg今回のアースダイビングは案内人付きのおんぶに抱っこという贅沢さである。

駒込駅から巣鴨まで、谷田川跡をトレースしながら本郷台地の縁に点在する神社仏閣や墓地等の史跡を訪ね歩くと云う趣向なのである。私にとってはこの辺り縁もゆかりもなく、初めての場所に興味深々なのであった。

今回のウォーク、我々のアースダイビングを理系とすれば、文系と言うような趣があるところが面白い。

「染井吉野の里」である西福寺には辻潤の墓があるのであった。狭い墓地の中に「醇好栄潤信士」なる戒名を刻んだ墓石が妙に生々しい。
芳賀さんが墓石をなぜながら「伊藤野枝の元旦那......」なんて言うものだから、「ということは.....辻まことの父ですね.....」なんぞと間抜けた事を言ってしまったが、まさしくそうなのである。

芳賀さんが用意してくださった資料には、大杉栄と共に関東大震災のどさくさに甘粕大尉率いる憲兵隊によって殺された伊藤野枝を回想した辻潤の文章「ふもれすく」の抜粋がちゃんとあるのであった。

なんだか時代とその空気、それを感じる時間であったのだ。
ぽかぽかとした陽気を楽しみながら、終点「とげ抜き地蔵」へ、その後は巣鴨での宴会、そして二次会へと夜は更けていくのであった。


Jedi の皆さんのエントリーの数々である。iGa さんの MADCONNECTION のエントリーに GoogleMap に徘徊したコースをプロットしたもの、および、あの一帯を数値地図から凸凹地図を作成したものが公開されている。

 ● MADCONNECTION: 谷田川跡をあるく
 ● Kai-Wai 散策: とげぬきフォント
 ● Kai-Wai 散策: 『川の地図辞典』出版記念ウォーク
 ● 東京クリップ: 二連ポンプ:谷田川を行く
 ● af_blog: 川の地図辞典 記念ウォーク
 ● Across the Street Sounds: 春うらら、「川の地図辞典」出版記念ウォーク
 ● simple pleasure 2 | 東京は起伏に満ちている(3/16)

3月29日、関西の Jedi、わきたさんのエントリーが公開された。
 ● Blog版「環境社会学/地域社会論 琵琶湖畔発」 - 『川の地図辞典』出版記念ウォークとJEDI


追記 080318

ウォーク中、ずっと何だか似ている方だなぁ....と思いながら、ちょっとお尋ねするのを躊躇していたら、最後に先方から声をお掛けいただいた。「秋山さん.......」、あっ、やっぱり、建築家の山下和正先生であった。地図について造詣の深く、古地図コレクターとして高名なことは存じ上げていたが、地図の出版社・之潮 (コレジオ) の「最高顧問」であらせられると、芳賀さんからのお話、納得なのである。

その後ご一緒した宴会、大いに楽しんだのであった。


Posted by 秋山東一 @ March 18, 2008 04:47 AM
Comments

秋山さん。大変遅くなりましたが、やっと拙ブログでも記念ウォークについてエントリーできました。

Posted by: わきた・けんいち @ March 30, 2008 01:29 AM

今井さん、どうもです。
JR山手線の駒込駅から田端駅方向の線路伝いに下った最初のガードの写真です。今は見えない谷田川 (やたがわ) の跡ということです。上流から下流方向を見ています。このガーダーは結構古くて、小川の上の鉄橋をしばし想像したのでありました。

Posted by: 秋山東一 @ March 19, 2008 09:46 AM

こういうガード下の風景にはぐっと来ます。予備校のあった高田の馬場にもこういうガード下がけっこうありました。

Posted by: 今井孝昌 @ March 19, 2008 09:08 AM

iGa さん、どうもです。
今までのアースダイビングで、文芸的な話題がでるなんて.....ことはなかったですね。
ところで、お断りもせずに写真を.....その上、トリミング.....改めて、陳謝でございます。

Posted by: 秋山東一 @ March 19, 2008 05:07 AM

今回、辻潤の墓を案内して戴けたのはmasaに文系ウォークの極みですね。あたしもドボルジャークの「ふもれすく(humoresque)」を聴くと何故か記憶の中の原風景が蘇りますが、辻潤の「ふもれすく」の「僕はその頃染井に住んでいた。...」の下りを読むと...ヴァレーの風景やら、何やら...あれこれと妄想が...広がり...深いですね...。

ところでツーショットの右側がトリミングされてますが...。

Posted by: iGa @ March 18, 2008 10:39 PM