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さくらんぼのしっぽ

BOOKS , OM/VOLKS HAUS

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さくらんぼのしっぽ マリ・エマニュエルのお菓子ノート

著者: 村松 マリ・エマニュエル

ISBN: 4760110607
出版: 柏書房

定価: 1,631-円(税込)

玉井さんの「MyPlace」にこの本の紹介がエントリーされていた。そうだ、ブログに紹介するのを忘れている本があると気がついたのだ。まだブログなんて影も形もない頃、10年も前にこの本をいただいたのだ。玉井さんと違って食いしん坊ではない私は、この「お菓子の本」をすっかり忘れていたのだ。

このマリ・エマニュエルの「お菓子の本」は、フランスでの彼女の暮らしの中で作られ、語り継がれてきたお菓子を語った本なのだ。著者・村松マリ・エマニュエルさんはOMのフォルクスハウスの住まい手であり、私のクライアントであるのだ。

エマニュエルさんは翻訳家・村松潔氏の奥様である。

彼女はフランスで彼と知り合い、日本に来られたて結婚されたのだ。初めてお会いしたのは村松家が仙川に家を作るということになって、私の設計した「木場の家」を気に入っていただいたところから始まる。そして、始まったばかりのフォルクスハウスで設計することになったのだ。

この村松さんのフォルクスハウスは、私にとってフォルクスハウスの設計メソドを決定した記念すべき仕事なのだ。その家が十年たっても村松家の生活を支えていることはとてもうれしいことだ。その頃、幼かった長女のアメリさん、長男のトマ君も立派に成人した。村松一家とは設計者とクライアントという関係以上に、この十年の間、建物が育ち住まい手に馴染んでいく時間を共有した同志というような気分があるのだ。それは村松さんに要約していただいた「How buildings learn」を実践しているようなものなのだ。

フォルクスハウス、Be-h@us も新しい時を迎えようとしている今、村松さん家を、もう一度見直しているのだ。

エマニュエルさんのご両親が来日、三週間村松家に逗留されたことも懐かしい。
そのような長期間の逗留にも耐えられる家であったことはうれしかったが、娘の家であるフォルクスハウスを気に入っていただいたのがうれしい。
下北の事務所にお出でいただき食事(新雪園の水餃子)をご一緒し親しく過ごさせていただいた。その時、ご両親はおっしゃったのだ。一つだけ不満があると.....「階段が狭い、オランダみたいだ」とおっしゃっていた。村松家のフォルクスハウスの階段は1000mmもあったんだけれど......。やぁ、おもしろいなぁ。

MyPlace: 「さくらんぼのしっぽ」


Posted by 秋山東一 @ February 11, 2007 11:29 AM
Comments

fuRu さん、どうもです。
彼女(お会いしたことはありませんが)にはちょっと早いかもしれないけれど、きっと将来、お役にたつ本になるでしょう。

Posted by: 秋山東一 @ February 13, 2007 10:36 AM

うちの娘もおかしつくりの本が大好きです。
ちょっと、彼女には早いとは思いましたが、さっそく注文させていただきました。

Posted by: fuRu @ February 12, 2007 06:49 PM

kadoorie-ave さん、どうもです。
この本を読んだりお菓子を作ったりされた方が、こんな近くにおられるとは.....とてもすてきです。
MyPlace もここも、エマニュエルさんも見ておられるようです。彼女は最近 ANA か何かの機内誌に絵入りのエッセイを書かれていたようですが、「ブログを始められるように」と伝えてくださいと、村松潔さんに頼んでおきました。どんなブログが始まるのか楽しみです。

Posted by: 秋山東一 @ February 12, 2007 04:33 PM

懐かしい本が!!
当時、とても凝ったお菓子の本が多い中、「暮らし+家庭で無理なくできるフランスのお菓子作り」の本が欲しくて飛びついて買いました。毎晩枕元に持っていって、明日はどれを作ろうか....とか、もうすぐご復活(イースター)だからこのお菓子を作りましょう...なんてワクワクしたものです。すっかり毎年の定番になったものも!
近所で仲良くなったフランス人の友だちのために、この本を参考に色々なお菓子を作りました。時折ホームシックにかかる彼女のことを、少しだけフランス菓子でなぐさめてあげられたような.....気がします。
秋山さんの設計なさったお家にお住まいのかただったんですねえ。感動。ちなみに、先程のフランス人の友人は、日本人のご主人と2LDKのアパートに住んでいたのですが、ノルマンディーの大きな農家からご両親がみえたとき「狭くて気が狂いそう、もう絶対来ない。かわいそうなアンヌ・マリー...」と言い残して帰っていったそうで....まぁ、大きな農家から来たのなら無理もない、と寂しく思ったのでした。

Posted by: kadoorie-ave @ February 12, 2007 02:30 PM

りりこ さん、どうもです。
「お菓子ノート」だったり「料理ノート」だったり、親から子へリレーさえれていくってすてきですね。それはフランスでも日本でも.......必要なことですよね。

Posted by: 秋山東一 @ February 11, 2007 01:32 PM

玉井さん、どうもです。
やぁ、エントリーしてくださらなかったら、エマニュエルさんの本をすっかり忘れていたところでした。
今もってたくさんの方々に開放してくださっている村松さん家ですが、皆さんに愛されてよく"LEARN"するようになったんでしょうね。幸せな家です。

Posted by: 秋山東一 @ February 11, 2007 01:24 PM

この本、持ってました。欲しいという人があってあげたのだけど。
わたしも料理ノートまではいきませんが、
メモを貼り付けたノートがあります。
残念ながら、メモの元の出所はわかりませんが、
テレビだったり、だれかのおかあさんだったり、本だったり。
それが次第に手抜きになって、わたし風になったりしています。
ケーキは、溶かしバターを使うものだと時折サラダオイルを使ったりして
それでも一応焼けるのです。
おかあさんのおやつなんて、そんなもんよ、とわたしは思う。

Posted by: りりこ @ February 11, 2007 01:19 PM

村松さんの翻訳なさった「ヒストリー・オブ・ラヴ」もいただいたのですが、さくらんぼは先に妻にわたし、ぼくはまず「ヒストリー・オブ・ラヴ」を読みました。たしかにくいしんぼうの私は花より団子なのでしょう、「さくらんぼ」を先にエントリーしました。つぎに、「ラヴ」をエントリーです。
村松さんご家族がフォルクスハウスをよく教育されたのでしょうね、村松邸はよく”LEARN”して、以前にもましていごごちのいい住まいに育っていました。やっぱりトラックバックを復活しようかな。秋山さんにならって、リンクを加えましたが。

Posted by: 玉井一匡 @ February 11, 2007 01:14 PM