クロスセクション—輪切り図鑑 | [ BOOKS ] |
興味ある事象、物が図解され、それによって何か学び、なるほどと思えることも楽しみではあるが、私にとっては、それよりも、それをどう図解するのか、されるのかの方法、手法に大きな興味があるのである。
本書はちょっと古い(1992年)ものではあるが、その図解方法をクロスセクション、横断面、すなわち「輪切り」という手法で徹底してやってみるという、潔い図解本なのである。
それは大根をオデン用に切るごとく、その断面を並べることによって理解させようという図解の手法なのである。細長い物体、細長い機関車や船のような機械を表現するのに適した手法のような気がする。
キャツスル
天文台
ガリオン船
大洋航路客船
潜水艦
炭鉱
タンク
海底油田
カテドラル
ジャンボジェット
自動車工場
ヘリコプター
オペラハウス
汽車
地下鉄の駅
トロール船
エンパイア・ステート・ビルディング
スペースシャトル
この Stephan Biesty スティーヴン・ビースティーのシリーズはこの後、同じ岩波書店から二冊の図解本が刊行された。これは、巧みな図解、立派な解説とあいまってなかなかなものなのである。
■ 大帆船—輪切り図鑑 出版社: 岩波書店 ; ISBN: 4001105322(1994)
■ ヨーロッパの城—輪切り図鑑 出版社: 岩波書店 ; ISBN: 4001105330(1994)