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ブレードランナーの未来世紀

BOOKS , Cinema

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〈映画の見方〉がわかる本
80年代アメリカ映画カルトムービー篇

ブレードランナーの未来世紀

著者: 町山智浩

ISBN: 4896919742
出版: 洋泉社
定価: 1,680-円(税込)

はてなダイアリー」のベイエリア在住町山智浩アメリカ日記はいつもチェックしている。本書は映画評論家・町山智浩の最新刊だ。

80年代のアメリカ映画、それもハリウッド映画ではないインデペンデントの制作の作品群なのだ。
それらから見えてくる世界は何なのか、数多くの資料と監督自身へのインタビューで解明していくのだ。

目次に並ぶ八本の映画、私はクローネンバーグとデヴィッド・リンチ以外の作品は皆見ていたが、その他、好きな映画が皆並んでいるのに驚いた。

● 目次
第1章 デヴィッド・クローネンバーグ『ビデオドローム』—メディア・セックス革命
第2章 ジョー・ダンテ『グレムリン』—テレビの国からきたアナーキスト
第3章 ジェームズ・キャメロン『ターミネーター』—猛き聖母に捧ぐ
第4章 テリー・ギリアム『未来世紀ブラジル』—1984年のドン・キホーテ
第5章 オリヴァー・ストーン『プラトーン』—Lovely Fuckin’War!
第6章 デヴィッド・リンチ『ブルーベルベット』—スモール・タウンの乱歩
第7章 ポール・ヴァーホーヴェン『ロボコップ』—パッション・オブ・アンチ・クライスト
第8章 リドリー・スコット『ブレードランナー』—ポストモダンの荒野の決闘者

彼はこれらの映画のルーツを1940年代の一本の映画の話から始める。それは、どんな映画も自分自身の属する世界、その時代精神というべき世界、そこから逃れることはできないということなのだろう。


彼の映画本の前作、2002年出版の「〈映画の見方〉がわかる本—『2001年宇宙の旅』から『未知との遭遇』まで」では、70年代のハリウッド映画を扱ったものだ。彼はその時代を「映画作家の時代」と名付けている。

● 目次
第1章 『2001年宇宙の旅』—映画史上最大の「マジック」のタネ明かし
第2章 『俺たちに明日はない』『卒業』『イージー・ライダー』—ニューシネマという反乱
第3章 『猿の惑星』—猿が猿を殺すまで
第4章 『フレンチ・コネクション』『ダーティハリー』—アウトロー刑事の誕生
第5章 『時計じかけのオレンジ』—レイプとウルトラ暴力とベートーベンがオレの生きがい
第6章 『地獄の黙示録』—戦場は本当に「地獄」なのか?
第7章 『タクシードライバー』—孤独のメッセージ
第8章 『ロッキー』—70年代をノックアウトした男
第9章 『未知との遭遇』—星に願いを

Posted by 秋山東一 @ January 8, 2006 10:36 AM
Comments

komachi さん、どうもです。
手に入れて、目次を見てびっくりしました。こんなに並んでいるとは思わなかったものですから。
直ぐにレンタルDVDで「ブルーベルベット」を見てみました。「ビデオドローム」も見てみるつもりです。

Posted by: 秋山東一 @ January 9, 2006 06:47 PM

面白そうな本ですね。好きな監督たちが目白押しです。

Posted by: komachi @ January 9, 2006 10:02 AM