051027

iPod 制覇に.......

Mag , iPad/iPhone/iPod

aera051031.jpgAERA 2005年10月31日増大号に、「iPod制覇に日米愕然ービデオ発売で勝負あったかー」という記事があった。そのタイトルは「楽天のTBS買収程度で驚いていてはいけない。米国では秒進分歩の勢いで合従連衡(がっしょうれんこう)が進む。日米すべての仮想敵はiPodだ」と続く。

ネット上の朝日新聞社の本のサイト OPENDOORSAERA のその号のインデックスには違ったタイトル、「iPod制覇に愕然ヒルズ族ーネットビジネスのプラットホームははやiPodで決まり?ー」である。どうなっているのか分からないが、私の手元にあるAERAの誌面とは異なっている。実際の誌面とウェブ上とはタイトルも違っちゃったりするのかな。

まぁ、「日米愕然」じゃ、なにがなんだか分からないが、「......愕然ヒルズ族」ならよく分かる。

ライブドアがフジテレビなら、楽天はTBSと、ヒルズの面々はテレビ局がお好きらしい。
巨費を投じてのテレビ局株式の取得、そのお題目は、決まって「放送と通信の融合」だが、そんな面々に冷水を浴びせるような話しが、ジョブズの " One more thing... " なのだ。

もちろん、「そんなこと百も承知よ」、なんだろうが、これからお荷物になるかも知れないテレビ局を手にして「放送と通信の融合」を目指したところで、もう次のビジョンが見えてきてしまっているのだ。

Apple のビデオ iPod の発表は唯の一ハードの発表に過ぎない。どちらにしても、それは進化し続け、より小さく、より薄く、より速く、より安くなるであろう。
それよりも大事なのは " One more thing... "、映像コンテンツがネット上で流通するという新しい世界の始まりなのだ。
映像コンテンツがどのようにして視聴者の元に届くのか、その流通チャンネルが多様化する.....どころか、根底からひっくり返るかもしれないのだ。昔だったら「中抜き」なんて表現があったが、もう古いだろう。iPod と iTMS によって音楽の流通自体が日々変わりつつある今、映像コンテンツの流通も変わろうとしているのだ。

電波の独占という既得権益によって守られ、下請制作会社の作り出すコンテンツの上にアグラをかき、その著作権を主張し、テレビコマーシャルという大いなる収入源によって成り立つ放送局も「終わりの始まり」なのだ。一つの映像コンテンツに同時に多数の視聴者がいるという仕掛けは、視聴者毎に無数の映像コンテンツがある、という形に変わっていくのだ。

既に、iPod 専門のテレビ局、PodTV.jp が開局した。最大100チャンネルを目指すんだそうだ。これを始めたメディアエンジンはたった四人の組織、彼らはテレビ番組の制作会社だったに過ぎないのだ。

Posted by 秋山東一 @ October 27, 2005 06:29 AM
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さっそく、スタンフォード大とiTMS-USの協力がはじまりました。
https://deimos.apple.com/WebObjects/ITCSBrowse.woa/wa/Browse/StanfordPublic-1770144-1770146--1770159_7154740

Posted by: iGa @ October 29, 2005 01:02 PM