空へ | [ BOOKS ] |
しかし、amazon を覘いてみたら、絶版……、こんな面白い本が絶版とは驚いた。中古品の価格も軒並み1,500-円以上とは驚きだ。単行本であれば400-円台から……、まぁ、図書館を探すのが得策か。
8,848mの世界最高峰エヴェレスト(最近はチョモランマ……なのかな)、1996年5月、その登頂を果たしたした登山隊の遭難事故、12人の死者(最近の Wiki では8人とあるが……)を出す遭難事故のドキュメンタリーなのだ。
エヴェレストは、1953年5月29日英国遠征隊のヒラリーとテンジンによって初登頂された。その知らせは三日後のエリザベス女王戴冠式の前日にロンドンにもたらされ、英国人の意識を大いに高揚させることになったのだ。
そして、現代……1990年代半ばには公募隊による登山が主流となる。アマチュア登山家であっても必要なコストを負担すればエベレスト登山に参加できるようになったのだ。
そんなエヴェレスト登山の有様をレポートすべく、著者・ジョン・クラカワーもクライアントとして登山隊に加わることとなる。そして大遭難は起こったのだ。
第1章 エヴェレスト山頂 1996年5月10日 8,848メートル
第2章 インド、デーラ・ダン 1852年 681メートル
第3章 北インド上空 1996年3月29日 9,000メートル
第4章 パクデイン 1996年3月31日 2,800メートル
第5章 ロブジェ 1996年4月8日 4,930メートル
第6章 エヴェレスト・ベースキャンプ 1996年4月12日 5,360メートル
第7章 第一キャンプ 1996年4月13日 5,650メートル
第8章 第一キャンプ 1996年4月16日 5,950メートル
第9章 第二キャンプ 1996年4月28日 6,500メートル
第10章 ローツェ・フェース 1996年4月29日 7,100メートル
第11章 ベースキャンプ 1996年5月6日 5,360メートル
第12章 第三キャンプ 1996年5月9日 7,300メートル
第13章 南東稜 1996年5月10日 8,400メートル
第14章 頂上 1996年5月10日、午後1時12分 8,848メートル
第15章 頂上 1996年5月10日、午後1時25分 8,848メートル
第16章 〈サウス・コル〉 1996年5月11日、午前6時 7,980メートル
第17章 頂上 1996年5月10日、午後3時40分 8,848メートル
第18章 エヴェレスト北東稜 1996年5月10日 8,700メートル
第19章 〈サウス・コル〉 1996年5月11日、午前7時30分 7,980メートル
第20章 〈ジェネヴァ・スパー〉 1996年5月12日、午前9時45分 7,900メートル
第21章 エヴェレスト・ベースキャンプ 1996年5月13日 5,360メートル
エピローグ シアトル 1996年11月29日 82メートル
著者覚え書き
訳者あとがき
「文庫版」追記
写真増補版につけた後記
極限状況の中で生身の人間はどう行動し生きていったのか、あるいは死していったのか……。
本書はクライアントで、Little Ackford の住人、故三橋靖彦氏に教えていただいたものであった。
大泉に建てた別荘のクライアントであったが、仕事がらみの話以外に、よく飲みながら雑談をかわしたものだったが、そんな中で、面白かった本として話してくださった。氏がお読みになったのは原書、出版されて程なくであったものをお読みになったものであった。
すっかり忘れていたのだが、2000年に文庫本になったものを書店で見つけたものであった。