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Be-h@us展 /始まる

Be-h@us , Event , OM/VOLKS HAUS

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Be-h@us展が今日から始まる。

今日4月19日(火)から24日(日)までだ。時間は午前10時〜午後6時だが、初日と最終日は展示物の搬入・撤収の都合もあり、今日は1時から、24日は3時までだ。

実行委員長・松代さんのご手配から始まったのだが、いろいろ参加者、展示物も増えて面白いことになりましたぞ。季節も良し、新緑も美しい砧公園の一角、世田谷美術館にお出でください。

基本的には A1縦 のパネルが1単位、当方、Be-h@usの works はともかく、今回の展覧会のメインテーマというところで、4枚の冒頭パネルを用意した。まぁ、趣旨はこんなところであります。

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1994 フォルクスハウスの誕生

「あのフォルクスワーゲンのような単純で明確なコンセプト そんな住宅をつくりたいと思っている・・・・」と考えていた。あの誰でも知っているビートルのように、かわいらしくて頑丈、そして誰でもその理屈がわかってしまうような単純で素朴な機能、そんなフォルクスハウスと言える住宅をつくりたいと考えていたのだ。
90年代に入って、北海道での高気密高断熱の工法が徐々に全国に知られるようになった。その一つ「the在来」という工法に出会った。集成材と金物、そしてパネル、木質軸組パネル工法と言われるものであった。工場で加工された集成材は金物によって組み立てられ、その柱間に気密断熱性能に優れたパネルを固定するだけで高性能な住宅を可能にする工法は、フォルクスハウスになる可能性を十分有していた。
フォルクスハウスを作り出す時、「何をやりたいのか、その技術はあるのか、そして、それは社会に受け入れられるのか」ゲームでいえば、その3枚のカードが必要だった。何をやりたいのか、それは私の中にあった。そして「the在来」を作り出した菅波の技術、社会の要請に応えうる300余社の工務店を束ねるOMソーラー協会があった。

1994年の9月、フォルクスハウスは誕生した。半年余りの開発期間でシステムを構築し、「OMソーラー協会モデルハウスVH001」が建てられた。
工場でつくられた部材・部品を現場で組み立てる家、工業化された木の家は、メーターモジュールで作られ、気密断熱性能の高い躯体にOMソーラーを備えていた。フォルクスハウス「木造打ち放しの家」と名付けられ、一つのOMソーラーの家のつくり方、住まい方として定着していった。

昨年2004年で10年、フォルクスハウスはすでに全国中に3,000余棟が建てられた。

2000 Be-h@us へ

OMソーラーのフォルクスハウスの成功は、次のステップに向かわせた。どこでも誰でもできる、集成材・金物、そしてパネルの工法の家を作り出したかったのだ。
それが Be-h@us となった。OMソーラー協会という組織に依存することなく、インターネットの力を活かし、どこでも誰でも参加できるオープンな家の作り方を目指したいと思った。
独自に制作した全てのマニュアル類、部材マニュアル、施工マニュアルとその部品部材価格リストを公開した。又、 Be-tools 設計支援ツールを、ウェブサイトからダウンロードすることを可能にした。Be-h@us の基本的骨格の全てを公開したのだ。
価格公開でさえかなりの抵抗が工務店という作る側からあり、マニュアルの公開は製造する側からの心配を聞くこととなる。しかし、なにも隠れているものはないし、隠すものもなにもない。その上でなにがありえるのか試してみたいと思った。
「Be-h@us は集成材・金物・パネルの新しい木の家です」から「OPEN で FREE な新しい木の家です」と云えるようになったと考えた。

多くの設計者、セルフビルダーの参加によって、新しいネットワークが生まれた。
CITROHAN.net (シトロアン・ネット)という。
Be-h@us のシステムを使って合理的な考え方のもと、美しい「住宅」を作ろうとする人達、Be-h@us の仕組みを皆で鍛えていこうとする人達のネットワークとなったのだ。
Be-h@us というシステムを、ある意味でコンピュータの OS(オペレーティング・システム)のように、多くの人達と一緒に、それを鍛え上げていこうという企みなのだ。あのリナックス(Linux) のようにね。

2005 フォルクスハウス+Be-h@us

JIDA 日本インダストリアルデザイナー協会の創立50周年(2002年)を記念事業としての「ID50年史」として「ニッポン・プロダクト」が出版された。フォルクスハウス、そしてBe-h@usが、先人達の歴史とともに、88点の工業製品の一つとして選ばれた。
東芝の電気釜、スバル360、スーパーカブ、フェアレディZ、ウォークマン等々の現在に至る工業デザインの名作が並ぶ。そんな「製品」の端っこに「集成材・金物・パネルのシステム化された住宅」が並ぶことになったのだ。建築・住宅としての評価はその一つ一つの作品の問題だが、そのシステムの問題は工業製品としての問題なのだ。
この50年の歴史の中に、フォルクスハウス、そしてBe-h@usにこの場所、インダストリアルデザインとしての場所を与えてくださった方々に感謝せねばならない。

そんな外からの風におされて、フォルクスハウス+Be-h@us の新しい時代、新しい世界が見えてきたように思える。フォルクスハウスも Be-h@us も同じ集成材・金物、そしてパネルの木造軸組パネル工法として融合、助け合っていかねばならないと思った。
OMソーラーに代表される環境共生住宅技術、Be-h@usが進めようとしている新型換気装置Be-air、そして進化した木構造の有り方は、フォルクスハウスにおいてもBe-h@usにおいても必須の技術であるはずだ。
2005年、そんな世界が見えている。
集成材・金物そしてパネルの住宅システムの性能、耐震性、気密断熱性能、居住環境性能の高さは、多くの人々に受け入れられつつある。又、その性能の確実性があるからこそ、設計の自由も確保されるのだという、人々の認識も深まりつつあるのだ。
フォルクスハウス+Be-h@us の新しい世界を作り出したいと考えている。

Posted by 秋山東一 @ April 19, 2005 05:41 AM
Comments

いのうえさん、わざわざお越しいただきありがとうございました。

なんだかBe-h@usもブログもどこかでつながっているのを感じています。独立した個人の道具というような.....。

Posted by: 秋山東一 @ April 25, 2005 08:17 AM

本日は秋山さんの貴重なお時間を頂きまして有り難うございました。じきじきにご説明を賜り、とても嬉しかったです。今ごろは搬出あとに出展者の皆さんで宴たけなわと言ったところでしょうか? またどこかでお会いして お話できるのを楽しみにしております。

Posted by: いのうえ @ April 24, 2005 09:55 PM

masuzawa さん、ごぶさたしてます。
なかなか面白い展覧会になりましたですよ。土曜日お待ちしています。

次のアクセスカウンターの切り番は150,000と考えています。

Posted by: 秋山東一 @ April 19, 2005 08:09 PM

土曜日に見学に行く予定です。
アクセスカウンター105000番目でした。10万プラス消費税です。賞品でませんよね!!

Posted by: masuzawa @ April 19, 2005 11:22 AM