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直観でわかる数学

BOOKS

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直観でわかる数学

著者: 畑村洋太郎

ISBN: 4000056794
出版: 岩波書店

定価: 1,900-円(+税)

私はこの手の本が大好きなのである。
それに、「数学」には積年のコンプレックスがあるのである。早速、手にしたのである。

とにかく「直観」である。

「チョッカン」なんてあまり言ったことこともないし....だが、一番、耳に残る「チョッカン」は Mac こと Macintosh が登場した時だ。マウスの使い方を説明するカセットテープが付いていてそれを聞きながら画面上でマウスの練習をするのだが、その説明のアナウンスが「チョッカン的に......、チョッカン....」といっておったのだ。まぁ、これは「直感」である。

新明解によれば「直感」とは「推理・経験によらず、感覚的に物事の真相をとらえること。」だそうだが、本書の題名の「直観」とは「推理によらず直覚的(瞬間的)に物事の本質をとらえること。」なそうな。

内容は、こんな目次である。
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長めのまえがき
1 見えない直角三角形を見る——サイン・コサイン
2 数字のウラには意味がある——行列
3 見方を変えて新しい数を作る——指数・対数
4 2つを1つにひっくるめる——虚数,複素数
5 日常生活に本質が隠れている——微分・積分
6 部分を見れば全体がわかる——微分方程式
7 未来は等分配されている——確率
付録1 直観の極意は丸暗記と暗算にあり
付録2 数量を生み出す努力をせよ
語録  なぜ数学はわからないか?
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数学が分かる、分からないという問題よりも、著者のいう「分かる」ということは、「自己のテンプレート」にあてはめてみて初めて「分かる」というあたりの解説に納得であった。

しかし、ちょっと困った本なのだ。
気楽な物言い、横書きで大きな活字、そして強調された太字が目立つ。そして「イタズラ書き」みたいな品のない挿絵を多数収録という本なのだ。「親しき中にも礼儀あり」といえばいいのか、分かりやすい内容だからといって、体裁がどうでもよいみたいな、品がない本というのも困ったものだ。

Posted by @ December 8, 2004 10:14 AM
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