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MON NONCLE「モノンクル」

Mag

mononcle_1.jpgMyPlace のエントリー「僕の叔父さん 網野善彦」、のっけから雑誌 MON NONCLE 「ボクのおじさん」がでてきた。

私も毎号買っていた。玉井さんが6号で廃刊と云っておられるが、よく覚えていない。手元に6号までしかないから、きっと6号でお終いだったんであろう。

MON NONCLE 「モノンクル」は朝日出版社より1981年7月創刊、480-円だった。
伊丹十三責任編集.......「ちょっとこっちへ おいでよ 君の心について 話そうよ」 おじさんは静かにいったー

やぁ、気持ち悪いおじさんだなー。誰だって「君の心について 話そうよ」なんて言われて、しよう、しよう、なんて言いそうもないけれど、あの頃のオジサン達ってそんなんなんだ。

1981年、30代のお終いあたりだから、まぁ、おじさんのなりたての頃だった。伊丹十三が書く物が好きで結構よんでいたから、この雑誌の創刊はうれしかったものなのだ。

最初から、伊丹十三、岸田秀、福島章による「オジサンの部屋」なるページで、「マスターべーションは同性愛か異性愛か」なる話が始ってしまうのだ。岸田秀、糸井重里、村松友視、山口昌男、蓮實重彦、玉村豊男、南伸坊等々の異才・奇才などと勝手放題に、精神分析や文化人類学等々、なんでも遊んでしまうという雑誌であった。

どこかにこの雑誌が「マニアックで一般に受け入れられず終焉」とあったが、まぁ、まさしくマニアックな内容であったのだ。

私はこの雑誌で「ディスクール」なる語句を知ったのであった。
ディスクール【 discours 】言語による表現。言説。談話。...........なーんだ。だって MON NONCLE なんだもーん、ってなもんであったのだ。

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この「モノンクル」の記事内容は、文春文庫/伊丹十三 著「自分たちよ!」におさめられている。

Posted by @ December 15, 2004 12:19 AM
Comments

イラストレーションがとても好きでした。後になって、初めのころにお手伝いさせて頂いた、VOLKSHAUSのの本のイラストレーションが同じ人でとても嬉しかったのを覚えています。

Posted by: kawa @ December 15, 2004 09:01 PM

まだ伊丹一三という芸名で俳優デビューをはたされた直後、雑誌に商業デザイナーで当時流行始めた「レタリング」もできる人として紹介されていたのが彼を知った最初でした。私は商業デザインにあこがれていた高校生でした。
彼の監督作品「たんぽぽ」のラーメーン関連のフードコーディネーターを務め、その後の作品全てにたずさわった方が、かつて私の手作り自転車を雑誌に紹介してくれた石森いずみさんなのです。(Broomstick 32年前の自転車工房エントリーで紹介しています)

Posted by: 栗田伸一 @ December 15, 2004 04:47 PM

ぼくも編集後記までけっこう読んでいました。モノンクルの編集室は公園通りの左側、区役所の手前にある公団のつくった集合住宅の中にあったのですが、ある号で、その近くのチャーリーハウスのチャーリートンミンなるラーメンが旨いんだと書いてありました。
この時代、ぼくの事務所は東急ハンズの近くでしたから、さっそく食べにいきました。トンミンとは湯麺のことであることを知りました。白い無地のドンブリには麺とあっさりした汁だけが入っていて、トッピングは別の皿に出されるのが新鮮でありました。わたしは、トリは手羽先がいちばん好きだから、もちろんそれを選びました。
 このときに傾倒したラーメンへの想いが、後に映画監督になった伊丹十三に「タンポポ」をつくらせたのでありました。チャーリーハウスは現存するしうまいと思うけれど、ラーメン屋特集などで見たことはないのですが、そういうことに、あまり気がすすまないひとなんでしょうね。

Posted by: 玉井一匡 @ December 15, 2004 03:50 PM

いのうえさん、ごぶさたしてます。
そういえば、大江健三郎は伊丹十三の義弟でしたですね。すっかり忘れていた事をブログは思い起こさせてくれます。
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iGa さん、どうも。僕も読んだし、もっているはずですが、すっかり忘れています。探してみてみます。

Posted by: 秋山東一 @ December 15, 2004 12:35 PM

秋山さんこんにちは。今 繰り返し読んでいるのは 大江健三郎の”「話して考える」と「書いて考える」” という講演集です。大江健三郎が 義兄の伊丹十三を失ったつらい時期にエドワード・サイードからもらった励ましの手紙が 紹介されていました。

Posted by: いのうえ @ December 15, 2004 02:54 AM

伊丹十三が書いた「日本世間噺大系」と云う本があるけれど、これなんかBlog的な本ですね。

Posted by: iGa @ December 15, 2004 01:16 AM