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Martin SP-5B MARINE

TOYS

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昔、東孝光建築研究所で製図板を並べて数年間を過ごした同僚、坂本宏昭氏から「ラジコン技術」誌の最新号2004年11月号が送られてきた。
彼は早稲田大学理工学部建築学科、安東勝男研究室出身だが、最近では建築界ならぬラジコン模型界で大活躍なのだ。

最近の彼の活動、ラジコン模型飛行機の製作、それも水上機のスケール機という難易度の高いジャンルに挑戦しているのだ。

送られてきた「ラジコン技術」の126ページに6ページにわたって彼の執筆した記事が掲載されていた。

「第18回RC航空ページェント出場機(1)」として「マーチンSP-5Bマリーンの製作」という記事だ。サブタイトルに「オリジナル工法を駆使した.....」とあり、建築設計者の面目躍如という感じである。

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機体は1954年就役した米海軍の双発対潜哨戒飛行艇マーチンSP-5Bマリーンだ。ガル翼(ガルとは「カモメ」のこと)、Т型尾翼という魅力的な姿の機体だ。飛行している写真もいただいていた。
模型は翼幅2.1m 全備重量5.4kg、双発エンジンの飛行艇はかなり、難しいレベルの機体だそうだ。

彼いわく、日本で誰も飛ばしていない飛行機を手作りで完成させ飛ばすことをモットー、なんだそうだ。マーチンSP-5Bマリーンの製作も公開データの少ない本機を、1/72のプラモデルの説明書の図面を拡大コピーして1/18の製作図面を制作したり、その工作方法のオリジナリティにも感服せざるをえない。
それは建築設計者としての長いキャリアと、昔、垣間見た進取の気性のなせる技というべきものであろう。

しかし「ローマは一日にしてならず」、マーチン製作以前の氏製作の3機の水上機が紹介されている。

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sakamoto_model_2.jpg坂本氏のこのマーチンSP-5Bマリーンは、今年の第18回RC航空ページェントに出場する。RC航空ページェントはラジコン模型飛行機界最大の年に一度のイベントなのだ。
第18回RC航空ページェントは2004年11月3日(文化の日)に開催される。会場は群馬県尾島町の尾島RCスカイポートだ。

11月3日、好天下で、坂本氏のマーチンSP-5Bマリーン機の飛行の雄姿を見たいと思っている。


041105 追記

sakamoto_041103.jpg結局、坂本さんのマーチンSP-5Bマリーン機の飛行は見られなかったが、坂本さんからメールをいただいた。

「11月3日のRCページェントでマーチンマーリンは無事フライトしました。出番ではかなり緊張していて着陸した時は口がパサパサに乾いておりました。いずれにしても私にとって年に一度の大仕事です。終えてやれやれの心境です。」

左の写真をいただいた。水上機だが車輪をつけて陸上からのフライトとのこと。

Posted by @ October 18, 2004 07:38 AM
Comments

坂本宏明さんへお伝えください。
同じくむかーしに製図板を並べさせていただいていた者です。
caz@wa.catv.ne.jp
アドレスまで一通メールいただきたいとお伝え下さい。

Posted by: わさくkuno,AIA @ December 25, 2007 01:01 AM

秋山さん、私のラジコン飛行艇を紹介して下さいまして有り難うございます。マーチン・マーリンは前方から降下進入してくるアングルがとても良いです。でも自分で操縦している時は良く見ている余裕がなく目の前を通りすぎてしまい、燃料が無くなる、電池の容量が少なくなる、おかしくなる前に早めに降ろそうと弱気になってしまうことが多いです。
尾島のラジコンページェントは陸上飛行場なので飛行艇の胴体と水中舵部に尾輪を着けて陸上機仕様で飛ばす予定です。当日は目いっぱい緊張するでしょう。無事フライトするようにいまから神頼みです。

Posted by: 坂本 @ October 19, 2004 05:47 PM

私が楽しんでいる「横田スローフライヤークラブ」は、インドア(風の影響を受けない室内)スローフライ(超軽量でゆっくり飛ぶ)のラジコン機を飛ばすジャンルです。坂本さんの本格的なスケール機の世界とは、大きさも重さも飛ばす環境もまったく違います。
でも共通している点もあるのです。
使う電波の周波数の選択が同じであること。
新開発の軽量なリチュームイオンバッテリーなどを使っていること。

ラジコンの世界は、最先端の技術導入が盛んで、昔は飛行が不可能だった飛行機が簡単に飛んでしまうようになりました。
こんなに大きな水上機でもずいぶんと軽く作られるようになったはずです。

11月をむかえると、日本でラジコン専用の電波が割り当てられて20年になるそうです。でも先進国の中では、少ない割り当ての周波数しか使用できない寂しい電波事情を抱えています。現在、ラジコン用電波を含めた電波の管理は、国の総務省総合通信基盤局が担当しています。

そうそう、1つ忘れていました。
最近のラジコンのトレンドは、懐かしいクリスタル(水晶発振器)を使わずに、デジタルのシンセサイザー方式が始まり、パソコンやPDAと同じWindows CEをOSに導入したプロポ(送信機)まで登場してきています。

Posted by: 栗田伸一 @ October 18, 2004 05:20 PM