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8輪電気自動車 ELIICA「エリーカ」

Car

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10月2日、NHK総合テレビ[NHKスペシャル]で「世界最速への挑戦-スーパー電気自動車誕生」を見た。
慶應で電気自動車が研究開発されていることを知っていたが、この番組で ELIICA「エリーカ」 なる新しい8輪電気自動車が開発されたことを初めて知った。

時々、電気自動車の話題となると、慶應の8輪電気自動車が登場していたが、妙に車体の長いバスみたいな8輪車(KAZ という車であることを今回知った)であった。

今回の ELIICA は同じく8輪電気自動車だが、ずいぶんと違っていた。
流線型の車体、昔のCITROEN風のすぼまったリアスタイル、F1の歴史の一時を飾ったタイレル TYRRELL の6輪車を思い起こさせる前部四輪ステアリングが印象的であった。

8個のホィールの各々に全てにモーター、ギヤ、ブレーキ東の走行装置を組込み、まったくフラットなプラットホーム状のフレーム構造とし、その中にリチウムイオン電池・インバーター等を収め、広大な車室空間を確保しているとのことだ。

番組では、F1ドライバー片山右京のドライブによる最高速度へのチャレンジ、内燃機関の最高峰であろうポルシェとの加速度性能の比較テストが行われた。最高速度は400km/hが目標とのことであるが、サーキットの規模から300km/h台に留めた。加速テストはまったくポルシェを寄せ付けず圧勝であった。
自動車メーカーではない多くの企業の協賛と、その技術開発力によって最高の性能を持つ電気自動車が登場したのだ。このような性能を持つ電気自動車が実際に実用化されるのかさだかではないが、電気自動車の可能性をデモンストレーションする目的なのだろう。

それは道路上を走行する新幹線「のぞみ」というべきものであって、それを、自動車として、どこでも止りどこでも走る存在 とするには、その環境自体を必要としているように思われる。

eliica.com -慶應義塾大学電気自動車研究室-

慶應義塾大学電気自動車研究室 東京モーターショー特設サイト

Posted by @ October 6, 2004 05:48 AM
Comments

トヨタもちっとも成果の上がらないF1なんぞやめてここに投資すればいいのに
すでに噛んでいる企業が多すぎて自分ところだけでは美味しいところがとれないから見向きしないのかな

三菱はなりふり構わず、でやって欲しい

Posted by: ごにょ @ November 11, 2004 01:46 AM

番組内で自動車メーカーからの関心が薄いと教授は批判的でしたね。唯一、関心を示したのが三菱自動車ですが、逆に言えばそれだけ新技術の開発に遅れていると云う証拠のような気もします。他の自動車メーカーは特許問題に抵触したり技術情報が漏れる可能性も有って非協力なのではないでしょうか。既にホンダは4モーター四輪駆動の電気自動車の国際特許をもっているようですし、トヨタもホンダも燃料電池車の開発を進めているし、日産は電気自動車によるコミューターカーの試験走行を始めているし、石油代替エネルギーが究極のテーマである21世紀にもなって電気自動車を研究していない自動車メーカーなんてないでしょう。
研究室が予算を確保するには、ああしてスピードにチャレンジして、記録を作って話題性を得るのが一番なのでしょうね。単に教授は産学協同でイニシアチブを取りたいというのが本音ではないでしょうか、それでメディアを利用して揺さぶりを掛けている。自動車メーカーはそれが解っているから知らんぷり。

Posted by: S.Igarashi @ October 6, 2004 11:18 AM