GONIO / WILLYS JEEP | [ Car , TOYS ] |
最近見かけないが GONIO である。夢中になって集めて15年もたつんじゃないかしら。
GONIO はチェコの玩具メーカーだが、ブリキの軍用車の1/24スケールのキューベルワーゲン、シュビムワーゲンのモデルから始った。
これは連合軍のウィリス・ジープだ。
この GONIO はブリキといっても、いままでのブリキの玩具とはまったく異なっていた。
シート・メタルによる模型というのが適当なものなのである。このジープ、床下のフレームやエンジン、ホィールはダイキャストだが、それ以外は全てブリキ、というよりスティールの薄板を打ち抜いた部品を組合わせて作ってあるのだ。プラモデルがプラスチックで整形された部品を組合わせるものとすれば、それらの部品の数々を金属にしたと思えばいいのだ。もちろん、タイヤはゴム製、ライトの透明部分や赤色反射板みたいな部分はプラスチック製だ。
それはジープ独特の縦型に開口されたフロント部、大きな一枚のボンネットの作り方に明らかである。本物と同じく一枚の鉄板でできているのだ。それは徹底していて、本物が鉄板を曲げてつくってある部品であるならば、全てそのように作ってしまおうという意欲に満ち満ちているのだ。
そのコンセプトは、どんなに精密なプラモデルもかなわない。その物とおんなじ材料でできているのだから。
このパッケージは GONIO のモデルキットである。
塗装済みの完成品としてあったものをキット化したもので、同じ JEEP を自分で組立て、塗装し完成することができる。
こんなものが出てくるとは思ってもみなかったが、まさしくプラモデルのように、金属製の部品をキット化したものなのだ。箱の中にはAとBという二つの透明プラスチックでパッケージされた全ての部品がある。
箱を包んでいた印刷物が組立て説明書である。接着、折曲げ、リベット、溶着、塗装というアイコンによる指示に基づいて組立てていくことになる。
このジープの組立てキット、GONIO MODEL KITS は親友の吉松真津美氏よりいただいたものである。
GONIO はチェコの玩具メーカーだが、ドイツの玩具メーカー GAMA が代理店をしていた。
このようなブリキ製の玩具類は、自由化した東欧で作られた。チェコやハンガリーで作られた。メルクリンの一番ゲージの鉄板プレス製の MAXI と同じである。これも手作りで手間のかかるブリキ製は人件費の安く技術の高い東欧で作られたのであろう。
最近の中国製の模型、玩具、雑貨類の生産は、東欧で起きたことの二番せんじを思い起こさせる。
これらの軍用車両は、タンクや装甲車のような ARMORED な装甲車両とは区別され、「ソフトスキン」と呼ばれる。まさしく GONIO のモデルは、文字通りの本物のソフトスキンのモデルだったのだ。