040311

模型と本物との違い

THINK , TOYS , TRANSPORT

前回のエントリー、H.Watanabe さんの「ライブ奮戦記」のあるウェブサイト「模型蒸機の部屋」には、文章だけのページ「雑記帳」がある。

このライブスチーム製作が話題の中心だが、いろいろ興味ある論述が多数ある。
この「模型と本物との違い」もその一つである。

模型と本物との違い

 蒸気機関車の性能という点に関して、実物と1/10の模型とを比較してみたい。1/10スケールの模型における体積は1/1000になる。重量も、シリンダー容量も、ボイラー容量も、燃やせる石炭も、発生する蒸気の体積も1/1000であり、生み出すエネルギーも1/1000になる。一方、これがスケール速度で走った場合の運動エネルギー(質量×速度×速度÷2)は、重量が1/1000で速度が1/10なので、1/100000、そして慣性すなわち運動量(質量×速度)は、1/10000になる。摩擦に関しては、速度にはほとんど依存せず荷重に依存するので1/1000のままとなる。以上より、..............

................(中略)................

................ ライブを走らせるためのエネルギーは、スケールから計算した値よりずっと小さいものだが、ボイラーがこのように悪条件下にあるので、スケールどおりのボイラーでほぼつりあいが取れるのだろう。結論として、渡辺精一氏の以下の一節を引用しておきたい。「少しも外観を損なうこと無く実物の機関車を縮尺した大きさで作っても、満足できる機能を持たせることができる事実は、我々ライブスチーム模型機関車愛好家にとって、この上もない幸せであった。」
(2002.12.2)

形態だけでなく、その機構、機能までスケールダウンして再現するライブスチームならではの考察である。

「見つめる」「趣味と年齢」等々、示唆にとんだ記述に啓発された。
ぜひ、お読みいただきたい。

● http://ww3.tiki.ne.jp/~hwata/letter.html

Posted by mine @ March 11, 2004 08:17 AM
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