CLIPFIX | [ Pareidolia , SELFBUILD/DIY , TOOLS ] |
Sawhorse「馬」を作る金物だ。工事現場では必需品、日本では金物を使うより、大工が器用に手作りしているのが一般的だ。
足になる材を4本、胴になる材を1本、金物2個で一つの馬ができる。それが二組、その上に加工する材料をのせたり、ベニヤ合板をのせればテーブルになるというものだ。
金物指定の断面寸法の材料さえ用意すれば簡単に作れるし、高さも幅も自在なところが優れている。最近はホームセンターなんぞで手に入れることができる。
ところで、この CLIPFIX はそんな「馬金物」の世界で「最高」というべき物なんだ。
十分な厚さの亜鉛鍍の鉄板製、脚の使用木材は4cm×6cmとコンチネンタル(普通、米国製は2×4材を使用)だ。そして独製、それだけでの十分な人もいるかもしれないが、この金物の設計がすごいのだ。
やや複雑な印象だが、まず、2本の足の材を金物に入れる。
上部に食い込ませる出っ張りがあるので、ちょっとたたく位か。2本の足が入ったら、胴にあたる材を挟み、下部の板状のリンク部分を水平にもってくる。
その時、その上のリンクしている小さな二つの板が外側に開き、足の材に食い込み、完全に固定される。
この機能的な仕掛け、clip 挟んで fix 固定というわけで、CLIPFIX という商品名なんであろう。
がっちりとして複雑だが、全てが精密にできているが、その表情はなんとも漫画的で、鼻提灯で大欠伸をしている人に見える。
その鼻の部分は足のストッパー、しっかり位置を決められる。目の部分は食い込み、鼻提灯は最終固定用ビス孔、そして大欠伸の穴は、その横っちょの固定リンクの片方の部品に使われている。
又、その面をよく見れば、「軽め穴」のように見えた穴、それは上部のリンクしている二つの小さな板に使われているのだ。
この複雑だが確実な仕掛け作るのに、まったく無駄のない設計をし、そしてユーモアまで感じさせるのである。
パッケージにはこの金物が4個入っている。これで馬二頭であるからテーブル一台分なのである。