030603

割り算

THINK

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  AERA '03.3.10号 掲載記事より

病院の待合室の備え付けの AERA '03.3.10 最新号を見ていた。

その目次を見た時、ビビッときた。「分数割り算のわかる教え方」ふむ、これは私の琴線にふれる重大事なのだ。その時、「あきやまさーん」の診察室からの声に我にもどった。

再び待合室に戻って読もうとした時には AERA は他者の手に、であったのだ。

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あの「割り算・・」を読まねば、きっと一生「分数割り算」が分からぬままになるのではないか、そんな強迫観念にとらわれて帰りの駅のキオスクにて AERA 最新号を買い求めた。


分数割り算のわかる教え方
算数力低下はどうすれば防げるのか
悩んだことありませんか。分数を分数で割るって。
有名な「つまずき」を乗り越える取り組みを探った。
 のタイトルに見開きの記事であった。

まず、「つまずき」に同感、しかも「有名な」とある。これは、ごく一般的な、私だけがつまずいていたのではないということが分かった。

私のクライアントに筑波大学の腰塚教授がおられる。先生の専門は「都市工学 積分幾何学」研究内容は「都市の物的構造を数理的に明らかにすること・積分幾何とその応用・移動からみた都市構造の分析」と私にはチンプンカンプンの数学のかたまりなのだ。

私は以前、先生に私の悩み「分数割り算が分からぬ」という悩みをお話ししたことがあったが、お笑いになるだけで、それには妙薬があるとはおっしゃらなかった。

先生はきっと、全然つまづかなかったか、それともつまずいたままになっている、のかも知れないとその時考えた。

とにかく私にとって「分数割り算」を考えると脳の裏表が逆転するかのような困難が伴うのだ。もちろん『割り算はひっくり返す』は分かっている。でも、それは方便でしかない。私は、それは何故、それが分かりたいのだ。

AERA の記事の内容は、現況の社会的問題の数々、子供たちが言う「計算はできるから、理屈はなくてもいいんじゃない?」はとにかく私は納得しない、とにかく理屈が分かって初めて理解というもんだ、と私は考える。

先日も弁護士の友人に頼まれて、裁判に必要な資料とかで「現況建物に必要な敷地面積を所定の建ぺい率と容積率から求める」という課題をこなさねばならなかった。
通常、敷地にどの程度の大きさの建物が建つのか、建ぺい率・容積率によって計算するには、敷地面積に建ぺい率・容積率を掛けることによって、その建物の建築面積・延床面積を得る。しかし、この「現況建物に必要な敷地面積を所定の建ぺい率と容積率から求める」の課題は、その建物の建築面積・延床面積を、各々建ぺい率・容積率で割ることによって得られるのだ。建ぺい率60%とあれば60/100、分数の割り算、その理屈を考えだしたら大変なことになる。

なぜ分数で割るとその値が求められるのだ・・とにかく脳の裏表がメビウスの輪のように・・となって、私の脳はピカソのゲルニカ・・・引き裂かれてしまうのだ。
とにかく、それを、深く考えないように、『割り算はひっくり返して』いるのだ。私は、これを理解する脳の構造になっていない自分を理解するだけなのだ。

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この記事の最後に広島大学の木村講師のお話しがある。
「分数の割り算が『分からない』と言える人は、きっと数学の力がある。自分が分かっていないことに気づいているからです。折りにふれて考えれば、突然すべてが見渡せる日が、きっと来ます」

・・・ほんとかなー。


Posted by @ June 3, 2003 04:54 AM | TrackBack (0)
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